Positive Grid Spark MINIを1ヶ月使ってみた正直な感想と選んだ理由

現役楽器屋店員のYosh(@yoshguitarblog)です。

Positive Grid Spark MINIを国内発売直後に購入し、1ヶ月ほど使用してみて率直な感想、良かった点と残念だった点をまとめました。

また記事の後半ではなぜ私が数ある多機能アンプからSpark MINIを選んだのか、他機種の機能と比較しながらその理由についても書いております。

良かった点

①:ミニサイズにおける最高峰サウンド

②:充電バッテリー内蔵
③:Bluetooth対応

悪かった点

①:ギターワイヤレス非内蔵

②:連携はApple MusicSpotifyのみ

③:アプリのコード解析の精度が低い

ちなみに主に機能面での詳細はこちらの記事に書いております。

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Spark MINIを買ってわかった良かった点

①:ミニサイズにおける最高峰サウンド
②:充電式バッテリー内蔵
③:Bluetooth対応

良かった点①:ミニサイズにおける最高峰サウンド

マジで小さいです。初心者セットについてくるようなアンプより小さい。

なのにサウンドは圧倒的に良いんです。

多機能ミニサイズの対抗馬としてはNuX Mighty Airですが、それよりも音が良いです。

というのもNuXの方はプラスチック筐体ということもあってか、音量上げると低音がブーミーになったり本体が震えて締まりのない音になる嫌いがあります。

Spark MINIではそれが皆無。アパートならお隣さんから怒られるレベルの音量も出せます。そこまで音量を上げても筐体の共振は無く、図太くしたり、奥行きのある繊細なサウンドも出せます。

ステレオスピーカーはもちろん、トーレックスをまとった筐体と底面のラジエーターが良い仕事しているんでしょう。

毎回自宅で大きな音が出せるわけではなく、その程度の音量であれば、通常サイズのSparkやYAMAHA THRIIと比べれば劇的な優劣がなく、サイズなどの利便性を優先しました。

個人的にSparkはハイゲインアンプの種類が多かったのも嬉しいポイントでした。

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良かった点②:充電式バッテリー内蔵

コンセントに必ず挿さなくても良いのは、使ってみるとかなり便利に感じました。

わたしは基本的にリビングのどこかで演奏するので、コンセントが無いテーブルの上で弾いたり、パソコンの隣に置いたりなど、自宅でも演奏する場所を選ばないのが良いです。

演奏動画を撮る際に背景など色々気にする時にも、好きな場所にアンプを設置できたのも良かったです。

ギタリスト仲間の家へセッションしに行く、なんて時にも便利そうですべ。このサイズだからこそ、どこでも使いやすいというメリットがかなり生きています。

あとUSB Type-C端子なのも嬉しいポイントです。

良かった点③:Bluetooth対応

これは多機能アンプには当たり前の機能ではありますが、楽曲再生しながらギターを弾くことが多いのでこれは本当にありがたい。

Bluetoothで曲を流しながら演奏動画を撮影できるのも便利なんですよね。

部屋のBGMスピーカーとしても使えるので、家族の理解も得られやすいですw それもまたこのサイズだから余計に許されるんですよね。特に日本の家庭において小さいは正義です。

Spark MINIを買ってわかった悪かった点

①:ギターワイヤレス非内蔵

②:アプリ内での連携はApple MusicSpotifyのみ
③:アプリのコード解析の精度が低い

悪かった点①:ギターワイヤレス非内蔵

この点以外は競合機種以上に機能が満たせているだけに、これは本当に残念で妥協したポイントでした。

NuX Mighty AirやYAMAHA THR-II Wireless、BOSS KATANA-AIRには、ワイヤレス受信機が内蔵されていますが、Spark MINIにはありません。

充電バッテリー内蔵だったからこそ、ギターワイヤレスも内蔵されていればフルワイヤレス環境が実現できて、もっと快適なだけにもったいない。。。

別売のワイヤレスを導入するしかないですね。おそらくメーカー側も本体価格を上げるより、欲しい人は別途買ってねということなんでしょうが、本体とワイヤレスを別々に充電しなければならないのは少し面倒です。

わたしは安いけど、不満がないJOYOのワイヤレスを買いました。やっぱり演奏はさらに快適になりましたね。

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悪かった点②:アプリ内での連携はApple MusicとSpotifyのみ

Spark のアプリ内で音楽のストリーミングサービスと連携できます。これで普段使っているプレイリスト等も、Sparkのアプリ内で使えるので便利だったりします。

まぁほとんどの人はApple MusicかSpotifyこのどちらかだということはわかっているのですが、私はYouTube Musicを使っている少数派なのでちょっと残念。。。

アプリ内でのコード解析する楽曲検索はYouTube上の検索結果ではあります。大したことではないのですが、いつものプレイリストがSparkアプリ内で使えればもっと嬉しかったです。

悪かった点③:アプリのコード解析の精度が低い

YouTube上の楽曲のコード進行を自動解析してくれる機能がありますが、ちょっと精度低いです。

わたしはメタル大好きギタリストですが、最近はソロギターにもハマっています。コードとメロディを同時に弾くアレです。楽譜も数々出版されていますが、弾きたい曲が必ずある訳では無いですし、あったとしてもその都度楽譜を買うのは抵抗があります。

なので耳コピでコードを拾って、メロディも弾けるボイシングを探してという作業をしています。ソロギターを弾くより、このアレンジの作業が楽しいです。とは言え、まだまだ未熟なのでコードが耳コピできなかったり、確証が持てなかったりします。

そこでこのアプリでのコード解析があれば助かる!と思っていました。

試しにコード進行を知っている曲を再生してみたのですが、結構厳しいかもです。さすがにテンションまでは期待していませんでしたが、4和音も苦手みたいですし、表示される拍子もずれる曲もありました。

おおむねキーが合っていたりはしますが、もっと精度が上がって欲しいというのが本音です。

Spark MINIを買う前に比較した多機能アンプ一覧

私がSpark MINIを選んだ理由は
・超小型サイズ

・サウンドが良い

・Bluetooth対応

・充電バッテリー内蔵

・コード解析、スマートジャムなどアプリ機能の充実

逆に妥協したポイントは「ワイヤレス非内蔵」。この1点だけです。別売りのものを使えば対応できます。

現在多機能アンプは群雄割拠。各ブランドからさまざまな多機能アンプが発売されています。Spark MINIと各機種の要素を抜き出して比べてみました。

○:良いポイント

△:妥協できるポイント

×:残念ポイント

vs Fender Mustang LT40S

・ブランドは好きですが、このアンプに関してはSpark MINIと比べて魅力的な点はありませんでした。

Fender Mustang LT40S

おすすめ度: 3.5

サウンド: 4.0

サイズ: 2.0

その他機能: 2.0

○Bluetooth対応

×粘りある歪みが好みじゃない

×ワイヤレス非内蔵

×バッテリー駆動不可

×大きい(204 x 210 x 365 mm)

△価格:約34,000円前後

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vs VOX Adio Air GT

・VOXのデジタル系サウンド、特にハイゲインが好みじゃないです。発売から年数が経っていることもあり、機能的なメリットが目劣りしている感も否めません。

VOX Adio Air GT

おすすめ度: 3.0

サウンド: 3.5

サイズ: 4.0

その他機能: 2.0


○Bluetooth対応

×最近のVOXアンプの音で好みでない

×バッテリー駆動は単3電池8本

×ワイヤレス非内蔵

△小型サイズ(360 x 165 x 163 mm)

△価格:約33,000円前後

 

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vs BOSS KATANA-AIR

・ワイヤレス内蔵で機能面はまずまずなのですが、個人的にはWAZA-AIRも使っているので違う音が良かったのもあります。ザ・BOSSサウンドを好きかどうか、ということがキーになります。

BOSS KATANA-AIR

おすすめ度: 4.0

サウンド: 4.0

サイズ: 4.0

その他機能: 4.0

○Bluetooth対応

○ギターワイヤレス内蔵

×BOSSの少し硬質な音が好みでない×バッテリー駆動は単3電池8本

△小型サイズ(350 x 144 x 181 mm)

×価格:約44,000円前後

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vs NUX Mighty Air

・機能、サイズ、価格全て最高ですが、筐体の軽さゆえのサウンドがSpark MINIと比較すると物足りなさがありました。価格重視なら全然おすすめできます。ワイヤレス不要ならMighty Liteはコスパお化けミニアンプです。

NUX Mighty Air

おすすめ度: 4.5

サウンド: 3.5

サイズ: 5.0

その他機能: 4.5

Bluetooth対応

ギターワイヤレス内蔵

充電式バッテリー内蔵

極小サイズ186 x 91 x 98 mm

×歪みの質感と箱鳴り感がまぁまぁ

○価格:約20,000円前後

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vs YAMAHA THR10II Wireless

・ワイヤレスも内蔵されており、こちらも機能面で最高クラス。Saprk MINIになった決め手は音の好みとアプリの機能、そして筐体サイズでした。最後まで迷ったのですがワイヤレス内蔵の利便性を優先するならTHR10II Wirelessにしていました。

YAMAHA THR10II Wireless

おすすめ度: 4.5

サウンド: 4.5

サイズ: 4.0

その他機能: 4.5

Bluetooth対応

ギターワイヤレス内蔵

充電式バッテリー内蔵

△小型サイズ368×183×140 mm

○サウンドは上々

×価格:約50,000円前後

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vs Positive Grid Spark

・音はこれが一番好きでしたが、サイズ感とバッテリー駆動という利便性の方が優先できるほどの差だったのでMINIにしました。自宅で音量ガッツリ出させるなら、こちらにしていたかもしれません。

Positive Grid Spark

おすすめ度: 4.5

サウンド: 5.0

サイズ: 4.0

その他機能: 4.0

○筐体も含めデジタル最高峰のサウンド

○Bluetooth対応

○コード解析機能がある

△小型サイズ(350 x 180 x 190 mm)

△価格:44,000円

×バッテリー駆動不可

×ワイヤレス非内蔵

¥44,000(2024/04/19 03:48時点 | Amazon調べ)

Spark MINIを選んだ理由は「音が良くて小さいから」

今回わたしが家で弾くためのアンプに求めていたことは、真空管アンプでアーティキュレーションの細部までこだわり本番環境同様の演奏練習をする、というような使い方ではありません。

リビングルームギターで手軽で気持ちよく良い音が出せる上にBluetooth機能が充実しているという利便性です。

しかしSparkシリーズは、真空管のままとは言わないでも、タッチの追従の良さ・ギターのボリューム操作での音色の変化は、デジタルアンプの中でも最高級です。

その上でSpark MINIを選んだ決め手は小さくて充電バッテリーを内蔵していることで、とにかく便利すぎるという点です。ということでかなりおすすめのギターアンプです。

2023年5月にSpark GOが発売になりました。極小サイズはかなり魅力的でしたが、MINIと比べると小ささゆえの低音や音圧の物足りなさ、分離感の悪さを感じたので買い替えには至りませんでした。

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Positive Grid Spark MINI
おすすめ度: 5.0
サウンド: 4.5
サイズ: 5.0
その他機能: 4.0

○充電バッテリー内蔵

○ハイゲインのモデリングアンプが多い

ドライブ〜クリーンサウンドもアナログの挙動に近い

○Bluetoothオーディオ対応でBGM用にも使える

○コード解析機能がある

○極小サイズ(146.5 x 123 x 165 mm)
×ワイヤレス非内蔵

△価格:33,000円

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