・小さくて持ち運びができて音が良いギターアンプがほしい
・弾いてみた動画をSNSに投稿したり、PCで録音など充実した機能もほしい
という方に本記事では楽器店員のyosh(@yoshguitarblog)が、Positive Grid Spark MINIの特徴をご紹介します。
実際に使ってみた感想(良かった点・悪かった点)はこちらの記事もご覧ください。
- 1 Positive Grid Spark MINI 特徴
- 1.1 特徴①:ベストセラー多機能アンプSparkのミニver
- 1.2 特徴②:サイズからは想像できないサウンドを生むスピーカー構造
- 1.3 特徴③:エレキ/アコギ/ベース対応と全33アンプモデリングと43エフェクト
- 1.4 特徴④:8時間駆動の充電式バッテリー内蔵
- 1.5 特徴⑤:Bluetoothスピーカー
- 1.6 特徴⑥:伴奏自動生成/コード解析を含む専用アプリ
- 1.7 特徴⑦:スマホによるビデオ撮影時にBluetooth経由で音源再生可能
- 1.8 特徴⑧:1万以上のプリセット音色をダウンロード可能
- 1.9 特徴⑨:USBオーディオインターフェイス機能/ラインアウト
- 1.10 特徴⑩:白と黒2色の本体カラーと別売グリル
- 2 Spark 40 通常サイズとの違い比較
Positive Grid Spark MINI 特徴
①:ベストセラー多機能アンプSpark 40のミニver
②:サイズからは想像できないサウンドを生むスピーカー構造
③:エレキ/アコギ/ベース対応と33のアンプモデリングと43エフェクト
④:8時間駆動の充電式バッテリー内蔵
⑤:Bluetoothスピーカー
⑥:伴奏自動生成/コード解析を含む専用アプリ
⑦:スマホによるビデオ撮影時にBluetooth経由で音源再生可能
⑧:1万以上のプリセット音色をダウンロード可能
⑨:USBオーディオインターフェイス機能/ラインアウト
⑩:白と黒2色の本体カラーと別売グリル
特徴①:ベストセラー多機能アンプSparkのミニver
Positive GridはKemperやFractal Audioとも比較されるBIASアンプを開発していることでも有名。つまり音色のクオリティについては折り紙付き。
そのPositive Gridによる家庭用多機能アンプとして25万台の販売実績があるSpark 40のミニバージョンがこのSpark MINI。
本体が小型化され出力も10W出力になりました。音量的には個人使用では全く問題でしょうが、筐体とスピーカーの大きさから音質に差が出ます。とは言え動画でサウンドを聞く限りでは不満は無さそうですね。通常版Spark 40との違いは後ほど詳しく解説します。
特徴②:サイズからは想像できないサウンドを生むスピーカー構造
本体サイズは146.5 x 123 x 165 mm、重量はわずか1.5kg。
サウンドを妥協しないために、このサイズに最適化したスピーカー構造を採用しています。
2インチのカスタムデザインスピーカー2発を、8度の角度で取り付けることで鮮明なステレオ音場が得られます。加えてパンチある低音域を再生するために、本体底面にパッシブラジエーターの搭載と独自の3点支持の脚を採用しています。
またグラスファイバーとトーレックスによる頑丈な筐体によりプロレベルの音響性能を実現。
特徴③:エレキ/アコギ/ベース対応と全33アンプモデリングと43エフェクト
Spark MINIはエレキギターだけでなく、アコースティックとベースにも対応しています。
アンプモデリングはエレキ用が25種類、アコースティック用が4種類、ベース用が4種類の全33種類搭載。
エフェクターはノイズゲート、コンプレッサー、歪み、モジュレーション/EQ、ディレイ、リバーブで全43種類。
さらにジミヘンドリクス仕様の6アンプモデリングと6エフェクトを追加購入(2,200円/2022年2月現在)も可能です。
特徴④:8時間駆動の充電式バッテリー内蔵
USB Type-Cケーブルで充電するバッテリーを内蔵しており、どこへでも持ち運び演奏できます。
中程度の音量で8時間以上の使用が可能です。
特徴⑤:Bluetoothスピーカー
PCやスマホなどをBluetooth接続して音楽の再生が可能。前述のスピーカー構造により適度な重低音と明瞭な高音域に優れたサウンドです。
もちろん音楽を流しながら楽器の演奏が可能です。
特徴⑥:伴奏自動生成/コード解析を含む専用アプリ
iOSとAndroidにて無料配布されるSpark専用アプリを使ってさらに機能が拡充します。
アンプのEQやエフェクターのセッティングと、チューナーやメトロノーム機能はもちろん、
楽器の演奏スタイルを分析しベースとドラムのバッキング演奏を自動生成してくれるのでひとりでジャムセッション、アドリブの練習ができます。
さらにYouTube上の100万以上の楽曲からコードを自動表示してくれます。また一部を繰り返し再生したり、テンポを落とすなど曲の練習を簡単操作でサポートしてくれます。
特徴⑦:スマホによるビデオ撮影時にBluetooth経由で音源再生可能
自動伴奏生成やコード解析だけでも珍しいですが、さらにアプリ内でのビデオ撮影も可能。SNS活動も捗りますね。
スマホ内蔵音源やSmart Jam音源をアプリを介して流しながら録画ができます。ギターの音はスマホのマイク録りになります。
特徴⑧:1万以上のプリセット音色をダウンロード可能
世界中のユーザーが作成した1万通り以上のプリセットにアプリからToneCloudでアクセスできます。音作りが苦手な方や初心者でも手軽に使えるアンプです。
バンドやギタリスト、曲名で探せるのでどのエフェクターをどうやって使うとあの音に近づけるか、という音色の研究に使えるのは嬉しいですね。
特徴⑨:USBオーディオインターフェイス機能/ラインアウト
PCにUSBケーブルで接続すればオーディオインターフェイスとしても機能します。Fender社が買収したPreSonus社製DAWソフトのStudio Oneも付属しますので、これからDTMを始める方にも嬉しい内容。
Smart out端子はヘッドフォンを接続しても良いですし、他の再生機器に接続する際のラインアウトとしても機能します。
特徴⑩:白と黒2色の本体カラーと別売グリル
外装トーレックスのカラーはClassic BlackとLuxe Pearlの2色。
別売りのSignature Crimsonスピーカーグリルを利用して4通りのルックスから選べます。
Spark 40 通常サイズとの違い比較
通常サイズのSpark 40と新しいSpark MINIの仕様を並べて比べてみます。
Spark MINI | Spark 40 | |
---|---|---|
周波数範囲 | 非公表 | 20-20kHz |
モノ/ステレオ | ステレオ | ステレオ |
最大音圧レベル | 90dB SLP@1m | 116dB SLP@1m |
キャビネット構造 | パッシブラジエーター型 | バスレフ型 |
パワーアンプ | 10W クラスD | 40WクラスD |
スピーカー | 2インチカスタムデザイン+1パッシブラジエーター | 4インチカスタムデザイン |
総インピーダンス | 4 Ohm | 4Ohm |
電源 | DC5V, 2A(USB Type-C) | 100-240V |
充電バッテリー | 中音量8時間以上 充電時間3時間 | なし |
コントロール | 4プリセットセレクター、ギターボリューム、ミュージックボリューム、ペア/チューナーボタン | アンプ・タイプ、ゲイン、ベース、ミドル、トレブル、モジュレーション、ディレイ、リバーブ、アウトプット・ボリューム、ミュージック・ボリューム、4プリセットセレクター、タップ/チューナー・ボタン |
搭載エフェクト | 33 アンプモデル・43 エフェクト (ノイズ・ゲート、コンプレッサー、ディストーション、モジュレーション、ディレイ、リバーブ) | 33 アンプモデル・ 43 エフェクト (ノイズ・ゲート、コンプレッサー、ディストーション、モジュレーション、ディレイ、リバーブ) |
入出力端子 | ・ギターインプット ・1/8″ Aux in ・1/8″ ヘッドフォン/ラインアウト | ・ギターインプット ・1/8″ Aux in ・1/8″ ヘッドフォン/ラインアウト |
USBオーディオ | レコーディング用 USB インターフェイス 1 In x 2 Out | レコーディング用 USB インターフェイス 1 In x 2 Out |
サイズ | 146.5 x 123 x 165 mm | 350 x 180 x 190 mm |
重量 | 1.5kg | 5.2kg |
カラー | ・ブラック ・パールホワイト 別売グリル有 | ・ブラック ・パールホワイト 別売グリル無 |
市場相場価格 | 33,000円(229USD) | 37,400円(299USD) |
性能面での違いはありませんでした。アプリの同じものを使いますので機能も同じ。これは非常にユーザー想いで好感が持てます。プリセットも共通なので公式サイトでは既にSpark 40所有者にもおすすめしています。
とは言え筐体の大きさ、スピーカー、出力の違いからフルレンジで、サウンドが良いのは通常版のSpark 40でしょう。
一方内蔵充電バッテリーはSpark MINIのみです。
あとは通常サイズの方が本体に音色調整のコントロールがついているで、その場でさっと微調整がしやすいのはメリットですね。
ミニサイズは音量調整のみなので、微調整は都度アプリを立ち上げる必要があります。とは言え一度作ったプリセット音色は4つまで本体に保存できるので、微調整が無ければ大きな問題ではありません。ギターと外部音源のボリュームという必要最低限のつまみがあるので使いやすいでしょう。
あとは価格差が気になるところですが、3月に予約開始ですのでその時に価格がわかるでしょう。
3月2日より予約開始されました。価格はUSドルで229ドルなのでSpark40より若干安いですね。同様のレートで計算すると、日本向けだと約28,644円くらいでしょうか。日本への出荷時期は今のところ未定です。
2022年8月10日国内発売が決定しました。価格は33,000円です。
Sparkシリーズがおすすめの人は
・様々なジャンルに対応したい
・音作りが苦手なので既にある音色で演奏したい
・アンプ1台でエレキ/ベース/アコを使いたい
・多くの曲のコードを見たい
・自動伴奏生成で特定のコード進行のアドリブ練習したい
・BluetoothスピーカーとしてBGMでも使いたい
・動画を手軽に録りたい
・音にはこだわりたいが真空管はメンテナンスが大変
・デスクトップサイズのアンプが良い
そして通常サイズとミニサイズの選び方は以下の通り
・サウンド最優先
・それなりの音量で鳴らしたい
・音色調整を頻繁に行う
・電源の無い場所へ持ち運びはしない
・小さいサイズが良い
・家で使う程度で大音量は必要ない
・アプリでの音色調整が面倒でない
・充電式バッテリーで様々な場所で使いたい