おすすめストリートライブ用アンプ BOSS CUBE Street II レビュー

ストリートライブ用アンプ第一候補 BOSS CUBE Street II レビュー

 
・コンセントが無いところでギターアンプを使いたい

・エレキでもアコギでも使えるギターアンプが欲しい

・ストリートライブを少ない荷物でやりたい

・安い価格のものを探している

いう人の望みを叶えたうえでさらに、

・バッキングを流しながらのエレキギターの演奏

・マイクとギターを1台のアンプに挿した弾き語り+自動でハモリ

・ルーパーを使ったヒューマンビートボックス

など野外パフォーマンスのグレードを向上させる多数の機能を電池で駆動するギターアンプ1台に盛り込んだCUBE Street IIのレビュー解説記事です。

CUBE Street IIの特徴

https://www.boss.info/jp/products/cube_street_2/features/より引用
●単三電池8本またはACアダプターによる2way電源

●最大10W(5W+5W)6.5インチスピーカーx2発

●4.4kgの軽量かつ堅牢な筐体

●モデリングアンプ、ルーパー、ハーモニーなど多彩な機能の2チャンネル仕様

●Bluetooth接続による音源再生と遠隔操作(別売アダプター)

●有線でPCやスマホへ出力、録音やストリーミングが可能

特徴①:単三電池8本またはACアダプターによる2way電源

普通のギターアンプ同様、付属のACアダプターでの駆動はもちろん、単三電池8本でも使えます。

そのため電源がない野外でも便利。

最大出力10Wモードでアルカリアルカリなら約8時間、最大出力が半分のECOモードなら最大約11時間駆動します。

特徴②:最大10W(5W+5W)6.5インチスピーカーx2発

16cm(6.5インチ)サイズのスピーカーが2発のステレオ仕様で、最大出力は10W。

電池を節約するECOモードでは最大5Wで駆動します。

ステレオのため音に広がりが出ますし、外部音源もクリアに鳴らせます。

特徴③:4.4kgの軽量かつ堅牢な筐体

ABS樹脂により4.4kgと軽量ながらもボディは頑丈で、持ち運びが多くても安心です。

床に置いてもスピーカーが斜め上を向く構造になっているため、音を聞かせやすいデザインです。

特徴④:モデリングアンプ、ルーパー、ハーモニーなど多彩な機能の2チャンネル仕様

楽器とマイクそれぞれに対応したチャンネル。「MIC/INSTRUMENT」と「GUITAR/MIC」チャンネルの2つ搭載されています。

●MIC/INSTRUMENTチャンネル

入力端子はXLRとフォーンのいずれも挿せます。

スイッチでマイク[MIC]か、アコギやキーボードなどの楽器[INST]を切り替え入力レベルを最適化します。

3バンドEQとリバーブに加え、オートハーモニー機能を装備。

つまみの位置によってUNISON (ユニゾン)と、HIGH (+4 度、+3 度)、HIGHER( +6 度、+5 度)の音を加えます。

KEYボタンではハーモニーのキーを設定できます。

演奏したコードとコード進行によって自動でキーが設定されるAUTOと、

[AMP TYPE]つまみにより手動でキーが設定できるKEY SETモードを装備。

●GUITAR/MICチャンネル

MICにも対応はしますが、入力端子にXLRが無く、フォーン端子のみ。

こちらも3バンドEQとリバーブ、コーラスとディレイといった空間系エフェクトも内蔵。

また接続する楽器やアンプタイプが全9種類から選択可能。

アコギでは[NORMAL] [BRIGHT] [WIDE]の3種類、

エレキギターでは[CLEAN] [CRUNCH] [LEAD] [ACOUSTIC SIM]の4種類、

マイクなら[MIC]、その他の楽器では[INSTRUMENT]。

さらにルーパー機能も装備。ステレオで最大45秒、アプリからの設定でモノラルにすると最大90秒のルーパーとして使えます。

フットスイッチを接続すれば、ルーパーの操作、ハーモニーのon/offも足元で切替可能。

特徴⑤:Bluetooth接続による音源再生と遠隔操作(別売アダプター)

別売りのBluetooth Audio MIDI Dual Adaptor(BT-DUAL )を接続することで、スマートフォンやタブレットでBGMの再生やアンプのコントロールを、ワイヤレスで行うことができます。

専用アプリは利便性のみならず、本体だけでは操作できないパラメータも設定変更可能。

• 内蔵エフェクトを、多彩なパラメーターで自分好みに調節
• MIC/INSTチャンネルのハーモニー機能をコーラス/フェイザー/フランジャ―/トレモロ/タッチ・ワウに変更
• GUITAR/MICチャンネルのコーラスをフェイザー/フランジャ―/トレモロ/タッチ・ワウに変更
• ルーパーの入力ソース設定、録音時間を 90 秒(モノラル)に変更可能
• 別売りのフットスイッチ、FSシリーズに様々な機能をアサイン
• マイクや楽器からの入力が検知されると自動的にBGMの音量を下げるダッキング機能
• ステレオリンク、ステレオ入力機能の設定
• 用途毎にCUBE-Street IIの設定を保存/切替え可能なライブセット機能
• バッテリー残量の確認
等、多彩な機能を使用できます。

https://www.boss.info/jp/products/cube_street_2/features/より引用

特徴⑥:有線でPCやスマホへ出力、録音やストリーミングが可能

スマートフォンとi-CUBE Link端子を付属ケーブルで接続すれば、スマホ内の音楽を流しながら演奏したり、別途アプリを併用してその内容をそのままライブストリーミングや録音することも可能です。

i-CUBE Link端子を使う場合は4極ミニプラグでのアナログ接続のためノイズ面などから、シビアなレコーディングには向きません。

しかしPCやiPhone/iPadでもUSB接続を利用すればデジタル接続で同様の使い方ができます。USB接続用ケーブルは別売りです。

デメリット

・Bluetooth機能は別売アダプタが必要

・チューナーがわかりづらい

デメリット①:Bluetooth機能は別売アダプタが必要

特徴⑤で解説の通り、CUBE Street IIの機能をフルで使うためにはBluetooth接続が必須ですが、

それを行うためには無線接続用のBluetooth Audio MIDI Dual Adaptor(BT-DUAL)を、別途購入の必要があります。

これが市場相場価格5,500円という絶妙な価格設定。

ただのバッテリーギターアンプとして、以上の使い方をしたい人には必須でしょう。

デメリット②:チューナーがわかりづらい

機能が多彩でチューナーが内蔵されているのも便利なのですが、ディスプレイが無いためどの音に合わせているかが表示されません。

チューナーはクロマチックのため、鳴らした音に一番近いピッチを検知してくれます。

マニュアルモードで、基準の音名を選ぶこともできますがこちらもやや面倒です。

がっつり合わせるというよりは、内蔵のチューナー機能を使う場合は、演奏前の微調整がメインでしょうから問題は少ないとは思いますが。

初代CUBE Streetとの違い

 CUBE Street II初代CUBE Street
ブランドBOSSRoland
チャンネル2ch(マイク/楽器+ギター/マイク)2ch(マイク/ライン+ギター/楽器)
EQマイクch, ギターch共に3バンドマイクch:2バンド、ギターch:3バンド
マイクch エフェクトリバーブ、ハーモニーディレイ/リバーブ
ギターch エフェクトコーラス(アプリでフェイザー/フランジャ―/トレモロ/タッチ・ワウに変更可)/ディレイ、リバーブコーラス/フランジャー/フェイザー/トレモロ、ディレイ/リバーブ
ギターchアンプタイプアコギ3種、エレキ4種、ライン、マイクエレキ6種、ライン、マイク
ルーパーありなし
Bluetooth別売5,500円なし
その他端子iCUBE Link(AUX IN)、ラインアウト、ヘッドフォン、フットSWx2、USBAUX IN、ヘッドフォン、フットSWx2
出力ステレオ10W(5W+5W)、ECO時は半分ステレオ5W(2.5W+2.5W)
スピーカー16cm(6.5インチ)×216cm(6.5インチ)×2
電池単三電池8本単三電池6本
電池駆動時間8から11時間15時間
サイズ414 x 285 x 255 mm415 x 295 x 250mm
重量4.4kg5.9kg
カラー2色(ブラック、レッド)2色(ブラック、レッド)
市場相場価格39,600円29,700円から34,650円

コンセント不要なギターアンプの先駆けとも言える初代Cube Streetは2007年の発売から2021年まで、ギター業界では珍しい長寿製品。約14年を経て(あいだに大型のCUBE Street EXが発売されていますが、)ついにリニューアルされました。

ブランドがRolandからBOSSになりましたが、まぁ気にしなくて良いでしょう。公式ホームページでは別のカテゴリに属しているので探しづらいのが難点ですw

内容はほぼほぼ上位互換ですね。

出力が倍の10Wに、マイク/ギターともに音作りの幅はさらに広く、特にアコギ向きのアンプタイプが追加、ハーモニーとルーパーも追加、別売りではありますが、Bluetoothも対応しています。

これだけ機能が増えていながら、サイズは極々若干小さくなり、重量は1.5kgも軽量化されています。

CUBE Street IIになって劣った面を挙げるとすれば、出力が大きくなったことで電池駆動時間が少し短くなったこと。

エレキギター用のモデリングに関しては種類は減りましたが、音質が向上したのでマイナス面では無いですね。

価格は2が4万円を切る価格、初代との差はおおよそ5千円、処分価格を出しているところで約1万円の差。

14年前の製品であることと機能面を考えると、現時点では2の方をおすすめします。

CUBE Street EXとの比較

 CUBE Street IICUBE Street EX
ブランドBOSSRoland
チャンネル2ch(マイク/楽器+ギター/マイク)+AUX IN3ch(マイク/ライン+ギター/ステレオライン入力)+ AUDIO IN + AUX IN
EQマイクch, ギターch共に3バンドマイクch, ギターch共に3バンド
ゲインつまみありなし
マイクch エフェクトリバーブ、ハーモニーリバーブ
ギターch エフェクトコーラス(アプリでフェイザー/フランジャ―/トレモロ/タッチ・ワウに変更可)/ディレイ、リバーブコーラス/ディレイ、リバーブ
ギターchアンプタイプアコギ3種、エレキ4種、ライン、マイクアコギ1種、エレキ4種、マイク
ルーパーありなし
Bluetooth別売5,500円なし
その他端子iCUBE Link(AUX IN)、ラインアウト、ヘッドフォン、フットSWx2、USBiCUBE Link、AUX IN、ラインアウト(ステレオリンク)、ヘッドフォン、フットSWx2
出力ステレオ10W(5W+5W)/5Wの2段階ステレオ50(25W+25W)/25W/10Wの3段階
スピーカー16cm(6.5インチ)×220cm(8インチ)スピーカー×2、5cm(2インチ)ツィーター×2
電池単三電池8本単三電池8本
アルカリ電池駆動時間8時間(10W時)、11時間(5W時)4時間(50W時)、8時間(25W時)、16時間(10W時)
サイズ414 x 285 x 255 mm490 x 341 x 305mm
重量4.4kg7.4kg
カラー2色(ブラック、レッド)ブラックのみ
市場相場価格39,600円59,950円

2014年に上位機種として発売されたCUBE Street EX。

CUBE Street IIの方が新しいとは言え、出力の大きさ、簡易PAとして使えるほどの入力端子と拡張性の高さにはEXに分があります。価格も2万円高いですし。

しかしEXはBluetooth非対応。

さらにEXにはエレキギター用のゲインコントロールが無く、アンプモデリングでの切替だけになります。

サイズと重量、そして価格にも大きな違いがあるため、使用用途によって選ぶのが良いでしょう。

2よりも大きいスピーカーに加え、ツイーターも搭載していることで、サウンドはレンジが広くクリアに再生されます。

1台でも最大5系統が入力でき、もうCUBE Street EX2台をステレオリンクで接続すれば、最大8系統入力できる簡易PAとして使用可能。

とは言え、2台もそろえるともっと使い勝手の良い他の簡易PAシステムも視野に入りますので、ギターアンプとしての使用頻度も高く併用して使うことがあるという人のための機能です。

CUBE Street EXの方がおすすめの人は

 

・電池駆動できて50Wの高出力が欲しい

・音質を向上させたい

・マイク2本をXLR端子で接続したい

・弾き語りをアンプ1台で完結させたい

CUBE Street IIの方がおすすめの人は

 

・電池駆動のギターアンプで手頃な価格が良い

・野外とは言え大音量が欲しいというより、ストリートやレジャーで使いたい

・持ち運びやすい軽量アンプが良い

・弾き語りをアンプ1台で完結させたい

・ルーパーやハーモニーを使いパフォーマンスの質を向上させたい

・Bluetoothオーディオや無線で操作したい

CUBE Street IIは2021年8月7日発売予定、現在全国の楽器店で予約受付中です。

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