Fender Japan, Mexico, USAの 違い【シリーズ一覧】

 

フェンダーが欲しいけど

●どのモデルが自分に合うか?

●モデルがあり過ぎて、どこから検討すれば良いかわからない

という方のための記事です。

3つのスペックスタイル

シリーズは数多くありますが、現在のフェンダーのギター・ベースは主に3つのタイプに分類されます。

●ヴィンテージ

●ハイブリッド

●モダン

ヴィンテージスペック

Fenderの黄金期とも言える50年代、60年代、また特徴的な70年代といった当時のルックスやスペックを再現しています。

しかしコスト面の理由や、現代の演奏性に合わせた仕様など、完全な再現ではありません。

特にヴィンテージは 指板ラディアスは7.25″(184mm)ですが、現行品はヴィンテージスペックでも9.5″のものがほとんどです。

カスタムショップ製にのみ当時の完全再現した製品もあります。

具体的には6点支持(6本のネジで固定した)トレモロブリッジ、

クルーソンペグなどです。

トラスロッドナットはネックエンドに位置し、ネック調整はボディから外す必要があります。

トラスロッドの仕込み方でもトーンへの影響はあります。

詳しくはこちら「 【スペックの読み方】トラスロッドの種類とサウンドに及ぼす影響 」。

ハイブリッドスペック

トラディショナルなルックスに、現代的な演奏性やサウンドを組み合わせています。

現在のフェンダーが最も推しているタイプです。

従来のヴィンテージには無かったカラーを採用したものも多いです。

具体的なスペックとしては指板ラディアス9.5″(241mm)、一部つばだし指板の22フレット、

2点支持トレモロなどです。

モダンスペック

従来のフェンダーにとらわれないルックスや、ハイエンドギターブランドの様に演奏性の高いスペックを有し、

高度なテクニックや現代的なジャンルに適応できます。

ある意味フェンダーらしさは一番少ないです。

チューニングが安定し、弦交換もかんたんスピーディに行えるロック式ペグ、

指板はコンパウンドラディアスが採用されるものが多いです。

参考「 【スペックの読み方】指板Radius(ラジアス)による演奏性への影響

生産国別シリーズ

フェンダーメキシコ、フェンダーUSAといった呼称も一般的ですが、公式では生産国を積極的に表示していません。

また、フェンダージャパンというブランドは神田商会がライセンス契約を結び展開していましたが、2015年に本国 Fender MusicalInstruments Corporation の日本支社立ち上げに伴い、フェンダージャパンブランドも終了。

日本製フェンダーもあくまでもフェンダー内の1シリーズとしてラインナップされています。ただし、欧米への流通は限定モデルを除きほとんどなく、主に日本、少数がアジアでの展開となっています。

メキシコ

メキシコのエンセナダ工場で製造されています。アメリカのコロナ工場と同様のもの機械も使われており、メキシコの人件費によってギターの価格が安くなっています。

日本やUSA製よりも細部まで処理していない傾向にはあります。

また指板にはローズウッドの代替品としてパーフェローが採用されます。

Player Series

shopfender.comより引用

ハイブリッドスタイルの現在Fenderブランドで最も安価(7万円台前後)なシリーズ。

ストラトキャスターやテレキャスター、ジャズマスターに加え、

NAMM2020にて発表されたリード、デュオソニック、ムスタングなど70年代のレアモデルがラインナップされているのも特徴です。

Vintera Series

メキシコ製ヴィンテージスタイルのヴィンテラ。

6点支持のトレモロユニット、7.25″インチラディアスの指板、ヴィンテージサイズの21フレット、ペグなどヴィンテージスタイルを忠実に再現。

ボディもアルダーです。ただし60sの指板はローズウッドではなくパーフェロー。

日本製トラディショナルシリーズとコンセプトが競合していますし、

欧米ではModifiedという、2点支持トレモロ、9.5″ラディアス、ミディアムジャンボフレット、S-1スイッチなどを採用した、これまた日本製ハイブリッドと競合するモデルも複数ラインナップ。

これらの理由から日本ではカラーも含め取扱いSKUは大変少ないです。

さらに日本には流通していないジャズマスター、ジャガー、ムスタング、テレカスタム/デラックスまで存在します。

Deluxe Series

メキシコ製におけるモダンスタイルのデラックスシリーズ。

ノイズレスピックアップや12″ラディアス指板、ロック式ペグ、S-1スイッチによるバリエーション、ナロートールの22フレットといった現代的な仕様。

V6というアクティブプリアンプを搭載したデラックスロードハウスという面白いモデルもあります。

ジャパン

現在はFender Japan後期から製造している長野県のダイナ楽器にて製造されています。

やや安価ながら、メキシコと異なり伝統的なローズウッド指板を採用しています。

当初ヴィンテージスタイルがメインだった日本製ですが、ハイブリッドやモダンなどスタイルの幅が広がりました。

Made in Japan Traditional

日本製ビンテージスタイル。

Fender Japanの流れを汲むJapanExclusive シリーズを経て、このトラディショナルシリーズが登場します。

ボディシェイプなど細部をフェンジャパよりも、より本家に近づけています。

しかしコスト面からバスウッドのボディ材採用はフェンジャパと同様。

Fender Japan からの変遷はこちらの記事を

2020年にあった最新仕様のレビュー、詳細はこちらの記事をご覧ください。

Made in Japan Hybrid

日本製のハイブリッドスタイル。

ボディ材は本家同様アルダーの採用に加え、ミディアムジャンボフレットなど演奏性を向上させています。

さらにピックアップにはUSA製を採用。

フレット数が増えたり、ピックアップが専用機になるなど 2021年3月にHybrid IIとしてリニューアル。

Made in Japan Modern

日本製のモダンスタイル。

2ハムバッカーモデルではボディはラウンドトップで、ピックガードまでも廃した新しいルックスがは衝撃ですらありました。

ミディアムジャンボの22フレット、コンパウンドラディアス指板に加え、ネックシェイプまでもモダンCからDに変化するコンパウンドバックシェイプを採用し、テクニカルな演奏にも対応します。

シングルはノイズレスピックアップを、ハムバッカーにはこの機種のために開発されたModern Modified Humbucking Pickupを搭載。

フェンダーがラウドミュージックにもアプローチした新境地。

Made in Japan Heritage

Traditionalシリーズを超えた日本製ヴィンテージリイシュー。

マスタービルダーのマーク・ケンドリックの監修で、ボディやネックシェイプは年代ごとにUSA製品のプロファイルデータを採用した、フェンダージャパンのVSPを進化させたようなスペック。

アルダーボディに21本のヴィンテージフレット、7.25″ラディアスと、極めつけはニトロセルロースラッカーのトップコートを採用し、質感も再現しています。

アメリカ

カリフォルニア州に位置するコロナ工場にて製造されるUSA製。

グローバルスタンダードを指標にしたモデルが魅力です。

American Performer Series

USA製のハイブリッドスタイル。一番安価なUSA製で、MIJのヘリテイジやモダンよりも安価。

グレードとしては過去のAmerican Specialに位置します。

“Modern C”ネックシェイプ、9.5インチラジアス指板、22本のジャンボフレットといった演奏性に、本モデルに合わせ開発されたYosemiteピックアップを搭載したほどよくパワフルなサウンド。

70sスタイルのラージヘッドに、定番には無いカラーバリエーションのルックスには独自性があります。

American Professional Series

同じくUSA製ハイブリッドスタイル。新生フェンダーを印象付けたシリーズです。

グレードとしては過去のAmerican Standardに位置します。

ピックアップには80年代にギブソンにてPAF再現の開発をしていたピックアップデザイナーTim Showにより設計された、V-ModシングルとShawBuckerを搭載し、幅広いジャンルに対応できるモダントラッドなサウンド。

ミディアムジャンボよりも、背が高く幅が狭いナロートールフレットや、ディープCシェイプネックなど演奏性も高いです。

American Ultra Series

USA製のモダンスタイル。

グレードとしては過去のAmerican Deluxe次いでAmericanEliteを経てこのUltraとなっています。

これらのシリーズ同様Noiselessピックアップの最新作UltraNoiseless Vintageピックアップが、クリアでモダンなトーンをアウトプット。

コンパウンドラディアス指板やネックヒールのコンターなど演奏性は抜群。

2点支持トレモロやロック式ペグによるチューニングの安定性高さ、S-1スイッチによるサウンドバリエーションの多さも本シリーズならでは。

American Original Series

USA製のヴィンテージスタイル。

American Vintageシリーズの後継シリーズ。

このシリーズは特定の製造年のリイシューではなく、50/60/70年代それぞれの代表的なスペックをまとめたピックアップやネックシェイプを採用しています。

唯一、演奏性を考慮した9.5″指板ラディアスを採用しています。

クラシックなフェンダートーンに加え、ヴィンテージスタイルのハードケースも付属。

まとめ

以上、そのほかモデルによって生産国が異なるArtist Series、LimitedEditionなども存在しますが、現在のフェンダーの多岐にわたるシリーズの紹介でした。

ヴィンテージ、ハイブリット、モダン、この3つのタイプから決めてから、グレード(生産国)を検討すれば、求めているモデルに出会えるでしょう。