という方に楽器屋店員のyosh(@yoshguitarblog)が、HX Stompをパワーサプライで駆動させる方法を解説します。
・必要なものは専用のDCケーブルと、フルアイソレートされた500mAのポート2個を持つパワーサプライ。
・おすすめのパワーサプライは、strymon製Ojai、Fender製Engine Room、VooDoo LAB製Pedal Power 4X4
・専用ケーブルは価格重視ならVoodooLAB(1,430円)と音質重視ならOYAIDE製(4,180円〜)。
【最新版】HX Stompをパワーサプライで駆動する方法
必要なパワーサプライ
パワーサプライならどんなものでも良いわけではありません。
- strymon Ojai
- Fender Engine Room LVL
- VOODOO LAB Pedal Power4X4
- 最大500mA出力が2出力
- これらの出力はアイソレートされている
- 電圧は9V(高電圧だと故障の恐れがある)
わたしはstrymonを使っています。
OYAIDEさんの方ではstrymonとVital Audioで動作確認済。
VooDooLABでは同社Pedal Power4X4、もしくは Pedal Power X8を推奨しています。※Pedal Power 4X4は最大400mAですが、駆動するようです。
DCケーブルはVOODOO LABもしくはOYAIDE
Voodoo LAB PPHX
2022年末にVooDoo Labから変換プラグが発売されました。
しかも1,430円で安いです!
使用方法は、黒い方のプラグをパワーサプライの2箇所の9V500mA出力×2口に接続、青いプラグをHX Stompに接続します。
これでパワーサプライでHX Stompがパワーサプライで駆動可能になります。
Oyaide DC-3398 Current Doubler Cable
高級ケーブルブランドとしておなじみのオヤイデ電気より、パワーサプライからHX Stompへ1本で接続できるケーブルが発売されました。
ラインナップは長さ15cm(4,180円)と45cm(4,708円)の2種類。
元々のDC-3398はDCケーブルとしても品質が高く、サウンド面においても良い選択です。
HXシリーズの電源について
HXシリーズ専用の電源アダプター
付属の専用アダプターDC-3Gは、9V センターマイナスで電流量3A(=3,000mA)というスペックです。
さらにプラグ形状も、一般的なDCプラグとは異なります。
上記の理由から、
HX Stompでエフェクターボードの省スペース化を図ろうとしたのに、電源アダプターで大きくなってしまう。
と、お悩みの方も多いと思います。
HX Stompを駆動させるために3Aは不要
エフェクターの電源は極性と、電圧、プラグの形状は必ず守らなければなりません。
ただし、消費電流量はエフェクターにより異なります。
BOSSの純正アダプターの消費電流量は500mAに対し、実際BOSSのコンパクトエフェクターが駆動する電流量は数十mA程度です。
HX Stompの消費電流量は?
こちらメーカーサイトに記載はなく、親会社のヤマハさんへ問い合わせても回答はしてくれませんでした。
しかし、海外のパワーサプライメーカーで実測した方がいらっしゃいました。
つまり1A = 1,000 mA あれば駆動は可能なのです。
パワーサプライの供給電流量
しかしここでもう一つ問題があります。
デジタルエフェクターに対応するパワーサプライもだいたいは最大500mAまでの供給に留まります。
【過去の方法】パワーサプライで動作させるために必要なもの
・VooDoo Lab PPAP
・Truetone 1SPOT CYR REVERS
・Truetone 1SPOT CL6 LINE6
先に紹介したとおり、HX Stompをパワーサプライで駆動させるための専用ケーブルが発売されました。
それまでは、下記の方法で解説しておりましたので、一応記事に残しておきます。
アイソレートされたパワーサプライ
これは各端子アイソレートされており、1口500mAあるものを選んでください。
詳しくはこちらの記事もご覧ください。
●最高品質のパワーサプライを探している●ノイズレスなパワーサプライを探している●Ojai R30 とZuma R300の違いが知りたい●strymonのパワーサプライのメリット、デメリットは?という方はぜひご一読ください[…]
VooDoo Lab PPAP 2.1mm Current Doubler Adapter Cable
これが今回のキーアイテムです。
パワーサプライの同じ出力の端子2つアウトプットから倍の消費電流を供給します。
500mAを2口使えば、
500mA + 500mA = 1,000mAで必要な消費電流量を達成できます。
注意点はどんなパワーサプライでも使えるものではありません。
メーカーは、同じ電圧と電流量、アイソレートされた2つの出力と指定されています。
Truetone 1SPOT CYR REVERS
上記PPAPに接続するのがこちら
DCプラグの極性を反転させるアイテムです。
パワーサプライの出力はセンターマイナス、HX Stomp もセンターマイナスなのですが、
この後に接続するLine6用のプラグが極性を反転させてしまうため、ここでセンタープラスにしておきます。
Truetone 1SPOT CL6 LINE6
これはLine6製品の電源プラグのサイズに変換するためのです。
こちらはLine6の一世代前の製品、DL4などで有名なStomp Modelerシリーズをパワーサプライで駆動させるために発売されました。
やや大きいサイズのプラグで、極性を反転させます。
HX Stompとパワーサプライの接続方法
Line6の旧製品はセンタープラスでしたが、HXシリーズはセンターマイナスになっているため、
パワーサプライのアウトがセンターマイナス
↓
PPAPはそのままセンターマイナス
↓
一般的なDCケーブルもそのままセンターマイナス
↓
CYR REVERSでセンタープラスに変換
↓
CL6 LINE6でセンターマイナスに変換
↓
HX Stompにセンターマイナスで入力される
というややこしい接続が必要です。
意味がわからなくても、とにかくこの順番で接続すれば大丈夫です。
ちなみに極性が逆のものをエフェクターに接続すると、駆動しないどころか故障の可能性もあります。
間のCYR REVERSを忘れないようご注意ください。
これで無事パワーサプライでHX Stompを駆動できました。
ちなみにHX Effectsも同様の方法で駆動可能です。
実測値は1,000mAをごく若干超えていますが、
私の方法とstrymonのパワーサプライでは動作音出しは問題ありませんでした。
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