●ギターのメンテナンス用品って何を揃えれば良いの?
●メンテグッズはありすぎてどれを買えばよいかわからない
という人のための記事に、現役楽器屋店員のYosh(@yoshguitarblog)がギターのメンテナンスグッズと工具・ツールをまとめて解説します。
ギターのメンテナンス用品は山ほどあります。
多過ぎて迷うので、用途ごとに、使えるおすすめのものだけ厳選して紹介します。
じっくり検討したい人のために、それぞれに詳細な記事を紹介していますので、そちらもご覧ください。
①専用の道具を使う事で、ギターの破損が防げる
②良い状態を保つことで、長持ちする
③メンテナンス作業の時短になる→浮いた時間は練習に充てられるのでもっとギターが上手くなる
特に③の時短になるがめちゃくちゃ大事です。
お金で買えない「時間」を作り出せる出費は「投資」です。
ここ数年ロボット掃除機が浸透してきたのも、そういう側面が大きいですよね?
さらにギターメンテナンス用品が素晴らしいのは、ギター専用グッズが揃っているとテンションが上がるということです。つまりロボット掃除機よりも、安いのにスゴイのです。(超主観)
クリーニングしないと起こる弊害
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ギターをクリーニングしなかった時の不具合
・ネック裏の汚れると、手が滑りづらく弾きづらくなる。
・フレットがくすむと、音が曇り抜けが悪くなる、チョーキングがやりづらくなる。
・指板に垢がたまり不潔。
・金属パーツがくすむ。ゴールドパーツの錆は場合復元不可。
・弦の寿命が縮む。
使っているギターが汚い人で、上手いプレイヤーはほとんど見た事がありません。
ギターを綺麗に保つ事で上手くなる訳ではありませんが、 使っているギターを気にかけているという心がけが上達を左右しているように感じます。
今回紹介しているクリーニンググッズや工具は、一度に全て揃えると高額になりますので、少しずつ揃えても良いです。
- クロス
- ニッパー
- ワインダー
- 指板オイル
- ポリッシュ
ギターを綺麗にするクリーニング用品
【クロス】ギターを拭く/クリーニング剤を使う
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ギター用クロスはボディを乾拭きしたり、ポリッシュや指板オイルを塗布・拭き上げるために使います。
品質が低いものを使うと、なかなか汚れが落ちなかったり、繊維が抜けて付着するなど、ギターを綺麗にするはずが逆効果になってしまうことも。
演奏後に乾拭きするだけで、ギターがキレイに保てます。
一番おすすめはMorris Cleaning Clothです。とりあえずこれが1枚あればOK。
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ギタークロスについての詳細はこちらの記事もご覧ください。
【ポリッシュ】ギターのボディやネックの汚れを除去
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ギターの汚れ落としに加えて、光沢を出したり、汚れづらく保護してくれるギターポリッシュ。
クロスでの乾拭きでも汚れが取れなく感じたら、ポリッシュを使いましょう。
一番おすすめのギターポリッシュは、Ken Smith(ケンスミス) Pro Formula Polishです。
ポリ系の塗装もラッカー塗装も、艶があってもなくても、ほとんどすべてのギターに使えます。
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中古ギターやタバコのヤニがひどい汚れには、研磨剤入りのFreedom Custom Guitars Research Glossing Polishがおすすめ。
艶なしサテン塗装仕上げに使うと光沢が出てしまうので、使わないようにしましょう。
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このように塗装の種類や、艶の有無の仕上げによって使えるポリッシュが異なるので注意が必要です。詳細はこちらの記事もご覧ください。
【指板オイル】指板のクリーニング/保湿
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ローズウッドやエボニーなど、塗装がされていない指板のクリーニングと保湿のために使うのが指板オイル。
一番おすすめの指板オイルはDR.DUCK’S AX WAX & STRING LUBE。
天然素材を使用しているため木材にやさしく、指板面の汚れ除去と保湿に効果を発揮します。
さらに金属の腐食を防いでくれるので、フレットも綺麗な状態を保てる優れもの。
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逆に石油系オイルを使用しているFERNANDES LEMON OILの使用は要注意。
汚れ除去には十分な効果を発揮しますが、揮発性が高いため保湿効果は無いどころか逆効果です。使用後には保湿用のオイルやワックスを別途使用する必要があります。
指板オイルの詳細はこちらの記事もご覧ください。
【フレットクリーナー】フレットを輝かせる/サビ取り
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ギターを弾いているとフレットに汚れが付着し、くすんできます。
この状態だと音が曇って悪くなったり、弦の滑りが悪くなりチョーキングやビブラートがひっかかってしまいます。
3,4万円以下のギターだと新品でもくすんでいるものがあります。
フレットを綺麗にかつ簡単に復活させられるのが、フレットバターです。
クリーナーが染み込んだクロスでで、フレットを磨くだけでOK。
一般的なフレット磨きは、木部をマスキングテープなどでカバーして、フレットだけを磨くなど、かなり手間ですが、フレットバターなら簡単で時短になります。
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フレットバターについての詳細はこちらの記事もご覧ください。
弦交換に必要なメンテナンス用品
【ワインダー】弦を素早く巻き上げる
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弦交換の際に、ペグをかんたんに回すためのワインダー。
現交換に慣れていてもワインダー無しだと弦交換に30分はかかりますが、ワインダーがあれば10から15分で完了します。
千円そこそこで一生分の弦交換の時間が節約できると考えれば安いものです。
一番おすすめのワインダーはギターが傷つきづらく、回転もスムーズなMUSIC NOMAD MN221 -GRIP Winder-。
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電動ワインダーをお持ちでしたら、MUSIC NOMAD MN220 GRIP Bit Peg Winderが最強の時短ワインダーです。
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おすすめしないワインダーなどの詳細はこちらの記事をご覧ください。
【ニッパー】弦を切る
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弦を外す時と、張り替えた際にペグ部分で余った弦を切るために必要です。
ギター/ベース弦専用のニッパーは、
●ベース弦でも簡単に切れる
●耐久性が高い
●刃先がコンパクトでペグポストの近くで切れる
のが特徴です。
一番おすすめのニッパーはMUSIC NOMAD MN226 GRIP Cutter。
刃は耐久性に優れ、ベース弦も切れます。
ミュージックノマドお得意の人間工学デザインで、握り心地が良く簡単に弦が切れます。
市場相場価格は1,800円から2,400円前後。
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100円均一のニッパーなどはおすすめしません。詳しくはこちらの記事をご覧ください。
【ブリッジピン抜き】アコギ用
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アコースティックギターのブリッジピンを抜くために使用します。
しかし個人的に毎回使うものでは無いです。クロスを持ってサウンドホールから手を入れてブリッジピンを押し出せば通常は外れます。ガチッとはまって外れない時に使うくらいです。
一番おすすめのピンプラーは、MUSIC NOMAD MN219。
現行手に入るピンプラーはコレ一択。Martinブランドでも同じ製品が発売されています。
人間工学に基づいた握りやすいオリジナル形状のピン抜きで、ピンもまっすぐ引き上げるか、カーブを利用し手前に傾ければテコの原理でピンが抜けます。
ギターが傷つきづらいラバーと構造を採用しています。
市場相場価格は1,000円から1,300円前後。
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それ以外のピン抜きは使いづらかったり、ギターが傷つきやすいのでおすすめしません。
詳しくはこちらの記事をご覧ください。
【STRING STRETCHA】弦交換時短アイテム
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張りたての新しい弦は、各弦の各ポジションでチョーキングしたり、ひっぱったりしてある程度弦を伸ばす必要があります。これをしないと演奏中に弦が伸び、チューニングが下がって音痴になってしまいます。
しかしこれも手でやるとなかなか面倒だし、時間がかかる。
そんな時に便利なのがこちらのアイテムString Stretcha。
交換直後の弦に2〜3往復するだけで、しっかり馴染みチューニングが安定します。
その時短と、チューニングの安定っぷりに、かのTom Andersonをはじめ、数々のビッグアーティストのギターテック達が大絶賛しています
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ネック・サドルなど弦高調整に必要なレンチ
ネック調整用レンチ
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ネック調整を行う際にトラスロッドを動かすためのレンチ。
新品のギターならほとんどは付属しています。
Martinを始めとする一部のギターや中古ギターでレンチが付属しない場合、ギターによってサイズが異なりますので、詳しくはこちらの記事をご覧ください。
ギターを複数本持っていたり、頻繁にギターを買っちゃうマニアのアナタのために(?)、MUSIC NOMADの全部入りセットMN235もあります。
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サドル調整用レンチ
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ミリ規格のサドルなら、よくあるレンチセットで使えます。
しかしFender USAをはじめとするインチ規格の六角レンチのサイズは0.05”。
かなり極細サイズで、FERNANDESやPICKBOYなどのレンチセットには入っていません。
0.05インチサイズの六角レンチで入手しやすいのは、現在だとCRUZTOOLS / GrooveTech Guitar/Bass Multi-Toolが一番おすすめ。
14種類の工具がコレ1つ。
- ドライバー:1番プラス・ドライバー
- ドライバー:2番プラス・ドライバー
- ドライバー:2.5mmマイナス・ドライバー
- 六角レンチ:1.5mm, 2.5mm, 3mm, 4mm, 5mm, 0.050”, 1/16″, 1/8″, 3/16″
- パイプレンチ:5/16″(forGibson)
- スケール
ケースに入れてもかさばらず、散らばらないのが良いです。
同様のコンセプトでダダリオとアイバニーズのものもありますが、
ダダリオはレンチが7種類のみ
Ibanez MTZ11はミリしか対応していません。
ひとつ買うならミリ・インチ両方に対応でき種類も豊富なCruz TOOLSがおすすめ。
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メンテナンスに便利なツール
【枕とマット】ギターを安定して置ける
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弦交換やメンテナンスの際に誤ってギターを傷つけないためには、ギター枕(ギターレスト)とリペアマットの使用がおすすめ。
特にギター用枕があるだけでかなり捗ります。というか、私は枕が無いと弦交換したくなくなるレベルで必須です。
安定感と安全性から一番おすすめなのはMUSIC NOMAD MN206 Cradle Cube。
柔らかい素材は、楽器の表面を傷つけないことに加えて、ズレにくい安定感があります。
5面それぞれが異なる傾斜なので、あらゆる弦楽器に対応できます。
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マットはギターの滑り止めになることで、安定感が増します。
デスクに直接置くと滑って傷つけたり、最悪落下しないとも限りません。
こちらもMUSIC NOMAD MN208 Work Matがおすすめ。柔らかくクッション性がありながら、滑りづらく安定感があります。
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その他のギター枕とマットなど、詳しくはこちらに記事をご覧ください。
【スケール】弦高などを測る
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弦高やピックアップの調整をする際に、目安となる数値を測るためのスケール。
プラスチック製の定規では反りがあったり、目盛りの精度が低くおすすめしません。
リペアマンでもJIS規格の15cmのスケールを使っている人も多いです。
しかしフレット上の弦高を測る際に不安定になり、慣れが必要です。
そこでおすすめなのがカード型スケールです。
複数のフレット上に置けるので、フレット上からほぼ垂直に計測が可能。
Jim Dunlop SYSTEM 65 ACTION GAUGE は他の機能がついていない分、最も計測がしやすいスケールです。
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D’Addario String Height Gaugeは黒に白文字もあります。使いやすくは無いですが、簡易的なドライバーがついています。
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HOSCO STEP GUAGE は信頼の日本製に加えて、穴が空いているので視認性が高いです。
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【ボックスレンチ】各種ナットを締める
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ジャックのナットや、ペグポストのナット、ポットのナットを締めたり外したりするにはボックスレンチが便利です。
ラジオペンチだと誤ってギターを傷つける恐れがあるのでおすすめしません。
頻度が高い場所はジャックのナットでしょう。シールドの抜き差しで緩みがちなので、定期的に締めましょう。
一番使いやすいのはピックボーイ SC-150BXです。3つそれぞれのサイズが異なり、どれかのサイズがほとんどのギターに対応できます。
10mm:ペグポストに対応
12mm:国産ジャック・ポットに対応
13mm≒1/2インチ:USA製インチサイズのジャック・ポットに対応
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緊急時に使えるギターケースにも入るメンテナンスグッズ
CRUZTOOLS / GrooveTech Guitar/Bass Multi-Tool
サドル調整用レンチでも紹介しました。
これ1個をケースに入れておけば、ギターの調整に必要な工具はほぼそろうでしょう。
ただしサイズがサイズ小さいので、じっくり行う調整なら通常の工具の方がやりやすいです。ギターケースに入れて緊急用として使うのにちょうどよいサイズです。
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ESP / MS-10 MULTI SPANNER
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小さく平らなのでかさばりませんが、どんなサイズのナットにもフィットします。
気が付くと緩みがちな、ジャックのナットやシャーラーロックペグのストラップ側、など、ライブの本番前やスタジオの練習前にナットの緩みを締められます。
反対側を使えば緩めることも可能です。
ただし、ペグポストのナットなどには使えないので、これも緊急用です。
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PLANET WAVES / PRO WINDER/CUTTER DP0002
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ワインダーに、ストリングスカッターが付いています。突然弦が切れてもこれひとつでササッと弦交換が可能。
ワインダー部は切り込みが入っているので、ベースのペグにも対応でき、アコギのブリッジピン抜きもついているので、エレキ、アコギ、ベースすべてに対応できます。
ワインダーとしては持ち手が大きく、快適ではありません。
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HERCULES / HA206
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レスポールなど特に角度付きネックのギターでの、弦交換や調整時には必須なネッククレイドル。
こちらは折りたたむと薄くなるので普段から持ち運ぶのに最適です。
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最初に揃えるのはニッパーとワインダーとクロス
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一番最初に必要なものは弦交換に必要なメンテナンス用品です。
なのでニッパーとワインダーは必須!
お店で弦交換を頼むと1,000円から2,000円くらいかかります。月1で頼むくらいなら、そのお金でメンテナンス用品を買いましょう。自分でできるようになれば、弦が切れてもすぐに対応できます。
クリーナー関係は、ポリッシュと指板オイル1本ずつあれば良いです。
クリーニングについては、モーリスのクロスならポリッシュ無しで拭いても、結構綺麗になります。
とは言え、ポリッシュを使えばもっと綺麗に、輝きも増します。
ポリッシュは週1回から月1回くらい、指板オイルは3か月から半年に1回くらいの使用でOK。
ギターを綺麗に保つことで、ギターへの愛着が増す→ギターを愛でる時間(演奏時間)が増える→ギターが上手くなる!です。
迷ったら下記のこれら5点から揃えましょう!
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