【メリット/デメリット】Eventide H9レビュー【他社比較】

国内外のトッププレイヤーが多数愛用しているEventide H9

個人的には最強の空間/モジュレーション系エフェクターだと思います。

しかし残念ながら日本であまりポピュラーではありません。おそらく日本の輸入代理店による要因でしょう。

2015年以前はオカダインターナショナルで、わりと店頭展示もありました。

しかし2015年11月からは楽天などの直販店ナインボルトを展開するLepInternationalが代理店となり店頭展示が激減、2017年4月よりタックシステム株式会社が代理店となりました。

TACSYSTEMはDTMなどデジタル系に強い代理店でProToolsでお馴染みAvidも取り扱っています。Eventideは今までもラックなどプロユース向け製品も多数、最近はプラグインも積極的に発表している関係からタックシステムさんが代理店になったのでしょう。

ここからは憶測ですが、スタジオなどプロユース向けがメインで、1ブランドのエフェクターを楽器店に卸すということにあまり旨味がないのでしょう。

最近目にすることが少ないeventideですが、

何が言いたいかと言うと

日本ではクオリティに見合った評価と需要がないのでは?

ということでH9 Harmonizerの魅力を伝えたいと思います。

Eventide H9のバリエーションとおすすめ機種

H9には3つのバリエーションがあります。

H9(無印)

H9 Core

H9 MAX

全てハードウェアは共通しており、プリインストールされているエフェクターの数が異なります。

H9(無印)

主要なエフェクトタイプのみプリインストールされており、必要に応じて追加エフェクターを購入できます。

H9 Core

ピッチシフトエフェクト、H910/H949(PitchFactor)のみをプリインストール。

H9は専用アプリのH9 Controlを使って、ご自分が所有するH9のエフェクト数全てを共有できます。

H9Coreは2台目以降のH9です。

H9 MAX

買うなら絶対コレです。

eventideのベストセラーエフェクターであるTimeFactor、ModFactor、PitchFactor、Spaceの音色の全てが収録されています。

Eventide H9メリット

●スタジオクラスの空間系エフェクター全部入り
●パワーサプライで駆動可能
●アプリでセッティング可能

メリット①:スタジオクラスの空間系エフェクター全部入り

それぞれ6万から7万円ほどなので約25万円分!が1台に収録された、まさに究極の空間/モジュレーション系全部入りな内容です。

さらに歪系やコンプ、EQなどH9オリジナルのエフェクトや、今後追加されるエフェクトも追加購入せずにインストール可能です。(まだ追加されるか不明ですが、、、)

検討される方はまずアプリをダウンロードしてデモモードで音色やパラメータのコントロールを見てみてください。

デジタル・アナログ・リバースディレイやコーラス、フェイザー、フランジャー、ホール・スプリング・プレートリバーブやみんな大好きシマーリバーブも入ってます。

しかもそのどれもがeventideクオリティ=スタジオクオリティということです。

メリット②:パワーサプライで駆動可能

同じくプロクオリティのLine6 HX Stompの様に大容量の消費電流量を必要としません。




9V 500mA のアイソレートされたパワーサプライで使えます。

ただし変換プラグは必要です。

メリット③:アプリでセッティング可能

これだけの機能にこれだけのサイズなので、ハードウェアだけでセッティングできなくもないですがあまり親切ではありません。

しかし無料アプリH9 Control(iOS / Android両方に対応)をBluetooth接続でコントロール可能です。

コントロールするパラメータが多いので、視覚的にわかりやすいアプリでの設定はありがたいです。

PCとのUSB接続でもコントロールやパッチの保存もできます。

Eventide H9 デメリット

●エフェクトの同時使用不可
●外部MIDIスイッチャー必須

デメリット①:エフェクトの同時使用不可

内蔵エフェクトの同時使用はできません。

そのためにH9 Coreなどが存在します。

シューゲイザー的な使い方であれば話は別ですが、

例えばDelayにもMOD Depthというモジュレーションのパラメータがあったり、

Reverbの中にDelayのパラメータがあったりと作り込めば問題ありません。

デメリット②:外部MIDIスイッチャーはほぼ必須

空間系はこれ1台でほぼ対応できるとは思いますが、

本体のフットスイッチは2つだけなのでH9で複数のプリセットを使う場合はMIDIスイッチャーなどは必須でしょう。

ちなみに私はBOSS MS-3と併用しプリセットはMIDIで変更しています。

コンパクト空間マルチエフェクターとの比較

ZOOM MS-50G

コンパクトな空間マルチエフェクターで最も使っている方が多い機種です。

●Eventide H9の利点

音質はH9が圧勝です。解像度がまったく異なります。

MIDIは必須ですが、フットスイッチでパッチ切り替えが可能。

●ZOOM MS-50Gの利点

さすがはZOOM、価格が安過ぎます。

G3世代なのでもうすぐ2世代前の音質になってしまいますが、まぁ使えます。

フットスイッチがON/OFFのみなので、パッチ切り替えができないのが致命的です。

LINE6 HX STOMP

line6_hxstomp

●Eventide H9の利点

サイズはH9の方がコンパクトです。

H9 : 118 ×133 ×50 mm, 700g

HX Stomp : 122 × 170 × 64 mm, 820g

スイッチャーに組み込んでしまう方はどちらもMIDI対応なので コンパクトなH9が嬉しいでしょうか。

●LINE6 HX Stompの利点

歪みエフェクターやアンプモデリングなどの1台で音作りが完結できる。

フットスイッチが3つあり、演奏中のパッチ切り替えが容易にできる。

まとめ

基本的に空間系はH9で、Wahなどを同時使用したい時はMS-3の内蔵エフェクトを使う、といった具合です。

ここに歪みペダルを加えれば省スペースで思い描くほぼ全ての音色を作り出すことが可能です。

空間系エフェクターで迷子の方はぜひH9 MAXお試しください。

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