【弾きやすいアコギ】Taylor Academy 10e/12e レビュー【全機種違い比較】

 
・とにかく弾きやすいアコギを探している

・本気でギターを始めたい

・普段はエレキギターを弾いているけど、気軽に弾けるアコギが欲しい

という方におすすめのテイラー、アカデミーシリーズをご紹介します。

特徴

・一流ブランドによる初心者向けギター

・弾きやすい(職人技と構造)

・アームレストの採用

特徴①:一流ブランドによる初心者向けギター

世界最大手のギターブランドFenderによると、ギターを始めて1年続く人の割合は1という調査があります。(逆に1年続いたプレイヤーの多くはその後長年にわたってギターを楽しんでいるようです。)

その理由のひとつに、弾きづらいギターを最初に手に取ってしまうことにあります。

具体的には2万円以下のギターや、中古の未整備ギターがそれにあたります。経験者でも弾きづらい品質のギターは、当然初心者が使うべきではありません。

前置きが長くなりましたがこのアカデミーシリーズは、プロも愛用するような一流ブランドであるテイラーがギターが弾きづらいせいで辞めてしまわないように、ストレス無く弾きやすいように開発したギターです。

あとは普段はエレキギターを弾いている方でも無理なく弾けます。

特徴②:弾きやすい(職人技と構造)

弾きやすさの一つの要素に、「弦の押さえやすさ」があります。

弦を押さえやすくするには

①弦高を低くする(弦と指板の距離を近くする)
②弦の張力(テンション)を弱くする

ことが有効です。

まず①の弦高を低くする、については安いギターでは不可能です。

弦高を低くするにはギターの様々な部分が歪みなく、正しく作られる必要があります。

1mm以下のズレが初心者にも影響するほどの弾きづらさを生んでしまうからです。

安すぎるギターは1本を完成させることに時間は費やせませんし、そもそもその繊細な作業ができる職人が作ることはありません。

ギターの価格はこの人件費にも大きく作用されるのです。

逆にテイラーほどの大手ブランドであれば品質管理も行き届いており、歪みの無いギターを完成させることができます。

つまりテイラーらしい弾きやすさがこの価格で実現しています。

②の弦の張りを弱くする、はスケールを短くするという構造的な部分で解決しています。

通常のギターのスケールはだいたい650mmですが、アカデミーシリーズは 632mmです。

このようにスケールを短くすることで弦の張りを抑え、しかしミニギターでは無い本格的なサイズに落とし込んでいます。チューニングもしっかり安定します。

この2要素以外にも

さらさらとした手に馴染む塗装

握りやすいネックの形

ひっかかりのない丁寧な仕上げのフレット

など弾きやすさを優先した仕様と細部も丁寧に作られれている点は信頼のテイラークオリティ。

特徴③:アームレストの採用

アームレストは右腕が当たる部分を、斜めにカットしている構造です。

特に力みやすいビギナーはこの部分が角ばったギターだと弾いているうちに痛くなったりまします。

しかしこのアームレストのおかげでピッキングしていても腕が疲れにくくなります。

さらにアームレストは製作に手間がかかるため通常、高級モデルにしか採用されません。

テイラーの場合は800シリーズ、60万円台以上のモデルに採用されています。

これだけでも非常にお得な感じはしますね。

デメリット

・初めての1本としてはやや高価

・音が軽い、低音が弱い

デメリット①:初めての1本としてはやや高価

とにかく弾きやすさに特化したモデルで初心者にもおすすめですが、

アカデミーシリーズは8万円前後~です。

全くの初心者、それも学生だったりするとなかなかハードルが高いかもしれません。

お店での経験則ではだいたい20人に1人くらいが、これくらいの価格のギターで始める人がいるかなという肌感覚です。

実際に触ると初心者でも品質の高さがわかるレベルなので、どうせ始めるならと購入される感じです。

あとは少し高いギターを買うことで、辞めるという退路を断つという思いの方もいらっしゃいます。

で、こういう人たちはやっぱり辞めないですね。

デメリット②:音が軽い、低音が弱い

ボディが少し小さいことに加え、2019年6月くらいからネック材がハードロックメイプル材に変わったことがこの傾向に拍車をかけました。

一般的なギターの音色に比べて低音の厚みや全体の温かみが無く、かなり明るくクリアなサウンドになっています。

これは悪い点というよりは音色の特徴の話ではあるのですが、特にボディの大きなアコギの迫力あるサウンドには聞き劣りします。

音色は人それぞれの好みなので、まずは正しい音程で弾きやすいことを優先するので問題ないかと思います。

あとエレキギタリストにとっては、カッティングなどの歯切れの良いフレーズが合うので逆に好きかもしれません。

この動画が実際に聞ける音に近いと思います。いい音ですよ。

8分43秒から

全6バリエーションの違い一覧

Academy12e
Academy10e
Academy10 Academy12 Academy-N
ボディシェイプドレッドノートグランドコンサートグランドコンサート
トップシトカスプルース単板シトカスプルース単板ルッツスプルース単板
サイド/バックサペリ合板サペリ合板サペリ合板
ネックメイプルメイプルマホガニー
指板エボニーエボニーエボニー
ナットNuboneNuboneNubone
サドルミカルタミカルタミカルタ
スケール24 7/8″
(632mm)
24 7/8″
(632mm)
25 1/2″
(648mm)
ナット幅1 11/16″
(42.8mm)
1 11/16″
(42.8mm)
1 7/8″
(47.6mm)
PU無し
市場相場価格
86,240円86,240円92,400円
PUあり
市場相場価格
101,200円101,200円110,000円

アカデミーシリーズは全6機種。

ボディの形が2種類とピックアップの有無がそれぞれに、加えてナイロン弦使用のAcademy12 Nylonとそれのピックアップ搭載モデル。

Academy 10はドレッドノート、Academy 12はグランドコンサート。ボディは普通のサイズよりも一回り小さく抱えやすいサイズです。

それぞれの違いはAcademy 10の方が音量感に優れ、

Academy 12の方はサウンドはよりクリアになる傾向にありますが、ボディにくびれがありコンパクトなので無理なく抱えやすいと感じる方が多いです。

初心者の方は音の違いよりも、抱えやすいサイズの12の方が人気あります。

あとはピックアップの有無で、品番の最後に”e”があるものがピックアップ搭載モデル。

ピックアップがあるとケーブルを接続することで、アンプにつないで大音量で鳴らしライブや余興で使ったり、綺麗な音で録音できたりと長い目でみると搭載モデルがおすすめ。

ちなみにこのピックアップもES2というテイラーの高級モデルに搭載されているものと同じです。

さらチューナーも内蔵しており、これはケーブルを接続なくても単独で使用できるので家でつま弾くときにも便利です。

Academy12e-Nylon

Academy12-Nylonはその名の通り、弦がスチール弦ではなくナイロン弦です。

一般的な弾き語りに使われるギターではなく、クラシックギターに挑戦したい方はこちらです。

アームレストや抱えやすいサイズのボディは共通ですが、スケールの長さは普通のギターと同じなので弦の張力は少し強いです。

まとめ

一流ブランドのクオリティで、弾きやすさに特化したアコースティックギター、アカデミーシリーズ。

本気でギターを始めたい方

初心者ギターからの買い替え

エレキギタリストのアコギ

としておすすめのアコースティックギターです。

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テイラーミニギターシリーズのサイズ比較はこちらの記事にまとめてあります。

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