LINE6 POD GO 特徴
音色数・音質
HelixなどHXファミリーから”継承”した
60種類以上のアンプモデリングと100種類以上のエフェクト
を内蔵しています。
つまりHelixと全く同じ内容ではありません。
HXではStereo, Monoいずれも存在していたものも、カテゴリによってどちらかのみの収録になっていますし、
DL4やM13などのストンプモデラーシリーズに収録されていたレガシーのカテゴリが削減されています。
それでも合計160種類以上あるので、王道のモデルはもちろんのこと、
よほどこだわった音作りや組み合わせを必要としない一般ユーザーであればライブやレコーディングでの使用に耐えうるクオリティです。
他社製のインパルス・レスポンス(IR)もロードできるのでキャビシミュの選択肢は無限ですし。
モデリングの名前も同じですが搭載しているDSPの違いもあり、音質自体はほんの少しだけ違うようです。
軽量コンパクトサイズ
寸法:88(H)×230(W)×359(D)mm
重量:2.35kg
ボスコンが1個400g前後ですから、それが5個分でボードを組むのと(パッチケーブルなどを含めれば)同じくらいの重さでこのこれだけの機能性と考えれば良好でしょう。
ギター講師 溝下優也さんが他社との比較をあげていましたので引用しますね。
操作性・カラーディスプレイ
わたし自身、昔POD X3を使っていたのですがLINE6の操作性は圧倒的に向上しています。
ボタン式のつまみを組み合わせて素早い音作りが可能です。
カラーディスプレイとフットスイッチのカラーが一致しているので操作がわかりやすいです。
マルチエフェクターの概念がある方ならすぐに慣れるでしょう。
演奏のモード
ストンプフットスイッチモード
ストンプフットスイッチモードはエフェクター1個ずつをスイッチでon/offできる、普通の直列エフェクターボードのような操作性。
各エフェクトの色が画面とフットスイッチで一致しているのでわかりやすいです。
しかし後者2モードの方がマルチエフェクターとしてのメリットが発揮できるでしょう。
プリセットフットスイッチモード
一般的なマルチエフェクターと同様の切替モードです。
足での操作だけで多くの音色の切替が1発でできます。
スナップショットフットスイッチモード
他社製品にはないLINE6 Helixの人気機能。
このモードはプログラマブルスイッチャーを導入したペダルボードのような使い方です。
プリセット内の複数のエフェクターのon/offを同時にひとつのスイッチで行うことができます。
最大のメリットが”音切れなくトーンの切り替えが可能”な点です。
プリセットモードやほとんどのマルチエフェクターのプリセットは切替時に大なり小なり音切れが発生してしまいます。
専用アプリ POD GO Edit
専用アプリPOD GO Editアプリで音作りとバックアップが可能。
HelixのHXは定期的にアップデートされ音色も追加されますが、POD GOはその辺が期待薄いかもしれません。
接続端子・拡張機能
センドリターン端子搭載で外部エフェクターを取り込んだり、4ケーブルメソッドでアンプと接続可能。
エクスプレッションペダルもしくはフットスイッチを接続して拡張も可能。
USBオーディオインターフェイス
レコーディングとリアンプに対応する4イン/4アウト24ビットオーディオ・インターフェースとしても機能します。
POD Go Wireless
従来のPOD GoにワイヤレスのRelay G10TIIが付属。それ以外のサウンドや機能に違いはありません。
本体に受信機が内蔵されているため、送信機をギターに挿すだけでワイヤレス環境が手に入ります。
送信機はPOD Go本体のギターインプット端子に挿すことで充電ができます。
別途持ち運びする際に本体側面に収納できる Storage Well 。挿している間もバッテリーを消耗しない設計になっています。
さらにPOD Goのディスプレイには送信機(トランスミッター)のバッテリー残量と、ワイヤレスの電波状況が表示されます。
HX Stomp, HX Effectsとの違い比較
YAMAHAのサポートページより引用です。
アンプ&エフェクト数がHX Stompと同じ表記になっているのがちょっとミスリードかなと感じます。
嘘ではないのですが、前述のとおりレガシーカテゴリが少ないなど全く同じではないので。
この音色数以上に異なるのがシグナルルーティングです。
HXシリーズの方は使えるエフェクトはシリーズ(直列)のみならず、途中でパラレル(並列)接続にしたり、
入れ替えの順番もすべて完全に自由です。
一方POD GOは
画像の通りシグナルはシリーズ接続のみ。
同時使用は最大10個となっていますが、
上段のエフェクトは固定で他のエフェクトに変えることはできません。
下段の好きなエフェクトは最大4つまで好みの位置に入れることができます。
とは言え一般的なエフェクトボードを組む感じ以上のことはできるので普通に使う分なら問題ないはずです。
またこの表にはありませんが、POD GOはMIDI端子を備えていません。
POD GOを中心に他のエフェクターを制御したり、スイッチャーなどで操作することができません。
この比較からわかることはフットスイッチも豊富でアンプモデリングも搭載しているPOD GOは1台完結型、
HX StompとHX Effectsは現在のペダルボードに組み込むなどの拡張型というコンセプトであることがわかります。
L1台完結型はHelix LTでも10万円台ですから、もう少しライトなユーザーにも、気軽に、しかし音質には妥協しないレベルの製品として、従来のPODユーザーのための製品という位置づけです。
まとめ
そして意外と大事なのが デジタル機材を使っていることに納得して演奏できるかどうかだと思います。
アナログ至上主義のギタリストも存在しますし、そこに懐疑的でいるとどれだけ設定をいじっても満足できないと思います。
Helixほどの入出力端子の多さや、音色設定の多彩さが必要ない、という方で
マルチエフェクター1台で完結したいという方におすすめです。
まだ本格的なマルチエフェクターもUSBオーディオインターフェイスも持っていなければ、
両方を一緒に買ったと思えば安いかなと思います。
実機弾いてきました!こちらの記事もご覧ください。