Vivie CALLIONレビュー【他製品比較】【おすすめ使用方法】

 
こんなオーバードライブを探している

●リズムからリード、ブースターまで幅広く使える

●しなやかで滑らか、真空管っぽい立体感がある

という方々のために、今回はVivie CALLIONを楽器屋店員がガチレビュー!

2020年4月28日発売のオーバードライブVivie CALLION(カリオン)を弾いてきたのでさっそくレビューします。

結論から申しますと、

CALLIONはVivieの歪みエフェクター最高傑作だと感じました。

それでは詳しく解説します。

CALLION 特徴

CALLIONは、「プロギタリストに求められるオーバードライブサウンド」を追及して開発された、ハイエンド・オーバードライブペダルです。
歪みの反応性、音域バランス、コード分離感、アタックニュアンスなど、プロのサウンドメイクに求められる細かな要素一つ一つに拘ってCALLIONのトーンが完成しました。
ギターやアンプの個性を覆い隠すことのないサウンドでありながら、オーバードライブに求められる個々の要素がハイレベルにまとまっていることがCALLIONの最大の特徴です。
上質なギターやアンプで完成された環境において、そのバランスを崩すことなくギターが持つ煌びやかな高域と厚みのある中低域をダイナミックに引き出すことができます。
 
コントロール類では
①クセのない素直な効き方のToneコントロール
②低音のゲイン間を自然に切り替えるTightスイッチ
が特徴です。
 
Toneコントロールは、音量自体が大きく変わってしまってたり
特定の目盛りから聞き方が急変したりすることのない、直感的に操作しやすいシンプルなコントロールに設計されています。
Tightスイッチは、アンサンブルでベースやバスドラムとぶつかりがちな低音域の膨らみを適度に抑えることができます。
 
また、プロのアーティスト様の声にこたえ、内部パーツに厳選されたコンデンサを搭載。パソコンに使用される高精度チップパーツと組み合わせることで、ノイズレスなサウンドと立体的なトーンを両立させました。
 
アナログエフェクターのポテンシャルを最大限に高めた、プロユースのオーバードライブペダルです。

https://twitter.com/Vivie_Effect/status/1245639948356562958 より引用

公式説明文を引用しました。

Vivieの新製品はオフィシャルサイトでの公開にいつも時間がかかるのであえてです。私の手抜きではありませんw

とにかくプロクオリティという絶対的な自信を感じます。

実際に弾いてみて感じたのが、いわゆる”なんとか系”オーバードライブではないという事です。

世の中にはTSやBD-2、OCD、Jan Ray、Timmyなど、もはや定番と言える素晴らしいオーバードライブがありますが、

このCALLIONはそれらのどれにも当てはまらず、しかし変なクセがあるわけではないため

汎用性が高く、多くの人が良い音と感じる基準を満たしている絶妙なサウンドです。

誤解を恐れずいうならば、真空管っぽい歪みの音と言ってもいいかもしれません。

特にゲインを上げた時が、エフェクターエフェクターしていない歪みのキャラクターなんですよね。

同社のMINERVAやATHENAなどはチューブライクを謳っていますが、

そうは謳っていないCALLIONの方がよっぽどチューブっぽく、しなやかで良い音だと感じました。

サウンドデモ

CALLION メリット

●サウンドメイクが容易

●幅広い用途に対応できる

●ギター・アンプの個性が生きる

●圧倒的ノイズレス

メリット①:サウンドメイクが容易

Vivieのエフェクター全般に言えることですが、全部のつまみを12時にしておけばとりあえず良い音がします。

トーンの効き方が使いやすく、最大まで上げてもキャンキャンにならず耳障りが良いまま抜けてくるようチューニングされています。

メリット②:幅広い用途に対応できる

ギターの芯を残したまま歪み具合を調節でき、ゲインの幅によって幅広い用途に対応できます。

分離感が良いので、クランチ~ミドルゲインではコードバッキングやカッティングに最適ですし、

ゲインを最大まで上げても音が潰れず、良い粒立ちで歪みます。HR/HM一歩手前という感じでしょうか。

ロック系のソロはもちろん、骨太なロックのリフにも良いです。

ちょっと贅沢な使い方ですが、ゲインを最小まで絞ってブースターとして、アンプをプッシュするような使い方も可能です。

詳しい使い方は下記おすすめセッティングへ。

メリット③:ギター・アンプの個性が生きる

vivie_irene66

同社IRENE66などは、どんなギターやエフェクターでもメタルリード用激歪みサウンドに、というコンセプトでしたが、

CALLIONはギターやアンプのキャラクターをスポイルしません。

今のシステムに組み込んでも他のエフェクターを含め、それぞれの良さをしっかり引き出してくれます。

なので、シングルコイルにもハムバッカーにもどちらにも合います。

もちろん、コンボアンプにもスタックアンプにもです。

この点も私が考える良いドライブペダルの条件のひとつです。

メリット④:圧倒的ノイズレス

ゲインを最大まで上げてもほぼノイズは出ません。

これを使ってノイズが出る場合は、電源やシールド、ギター、アンプなど他の要因を探すべきほどのレベルです。

CALLION デメリット

●必ず良い音が手に入る魔法のではない

●筐体の塗装

デメリット①:必ず良い音が手に入る魔法のではない

デメリットと言うとちょっと違いますが、品質の高い機材はこの特徴があります。

つまりプレイヤーの意図を再現してくれる = ピッキングのニュアンスも反映される

ということなので、しっかりとしたピッキングが身に付いていないと良い音が鳴りません。

同様に、ギターとアンプのキャラクターもそのまま反映されるので、

それらの調子が悪いと良いサウンドを手に入れるのは難しいです。

これは高いギターでないといけないという事ではなく、調整やメンテナンスをしているかということも含めてです。

デメリット②:筐体の塗装

サウンドには関係ありませんが、私はVivie Professional シリーズの塗装が嫌いです。

黒で艶のある塗装なのですが、指紋がべったり付きます。

店頭でのメンテナンスも面倒くさいという私情も多分にございます。。。

底面は塗装もされておらずその境界線も少し粗いです。

ここを綺麗に仕上げて価格が上がるくらいならこのままで良いというユーザーがほとんどでしょうけどね。

CALLION他機種との比較

Vivieの他歪みペダルの特徴はこちらの記事

定番オーバードライブと比較

BOSS BD-2 Blues Driver

BD-2の方がより明るく、荒々しい感じも出せます。

CALLIONの方が立体感があり、BOSSにありがちなあのムチっとした感じが無く上品です。

Fulltone OCD

OCDの方が全体のキャラクターがよりタイトでエッジも出せるサウンドです。

CALLIONの方が、自然で滑らかな感じのサウンドです。

VEMURAM Jan Ray

Jan Rayの方がセンシティブでチューブの艶っぽさとハリがあります。

ローゲインでピッキングの強弱を極限まで突き詰めたい玄人向きです。

CALLIONの方がしなやかで、コンプ感があり弾きやすいです。

CALLION 使い方 おすすめセッティング

バッキング用

おそらくメインで使われる方はこの用途でしょう。

全部のつまみ12時で既に良いです。

基本的にTightスイッチはonでおいしいサウンドですが、

ツインギター編成だったり、ボーカルを際立たせたい、16分のカッティングなど音数が多い

という時はTightスイッチoffでも良さそうです。

リード用

GAINが最大でも潰れず、TONEも少し上げればしっかり抜けてきます。

Tightスイッチはoffで良いですが、お好みでどうぞ。

ピッキングのニュアンスもある程度出ますが、繊細過ぎずほどほどにコンプ感があるので弾きやすいです。

もっとハイゲインが欲しい場合は、CALLIONの前段に同社WildCatを使うと良いです。

個人的にはATHENA一台よりもこの組み合わせの方が、

私の求めるアンプライクな歪みキャラクターを持ったハイゲインサウンドになります。

トランスペアレント風

LEVEL 12時、GAIN最小、TONE3時、Tightスイッチoff

これでかなり原音に近く、薄っすら歪みというか厚みがプラスされているような

Timmyに代表されるトランスペアレント系オーバードライブっぽいサウンドになります。

分厚いサウンドでクリーントーンをもう1ランク上にという方はぜひお試しください。

ブースター

チューブスクリーマーがメタル系ギタリストに愛用される理由のひとつに、

中域にフォーカスしてからハイゲインアンプに入力されるため、ローが出過ぎず良い塩梅になるという点があります。

CALLIONでもTightスイッチをオフにすることでローが落ち着くので、

GAINをかなり低めに、LEVELを高めにしてハイゲインアンプに突っ込めば

ダウンチューニングのラウドロックのアンサンブルにもしっかり対応できるポテンシャルがあります。

まとめ

長文を最後までご覧いただきありがとうございます。

オーバードライブ1台でここまで語れることってなかなか無いですが、

冒頭でお伝えしたVivieの歪みエフェクターの最高傑作という感想はそういうことです。

それくらい高いポテンシャルを秘めていますので、著名なギタリストが使いだすと広く認知されるかなと期待しています。

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