おすすめパワーサプライ5選【徹底比較】Vivie vs strymon vs Free The Tone vs Vital Audio

 
・パワーサプライがたくさんあり過ぎてどれが良いかわからない。
・おすすめのパワーサプライはどれ?

という方向けに、現役楽器屋店員のyosh(@yoshguitarblog)が解説します!

あなたにオススメなパワーサプライはどれだ?5種類比較

機種 コメント
K.E.S KRP-001 充電式なため電源環境ノイズなし。アイソレートはされていない。
Vital Audio VA-08 Mk2 安価でアイソレーテッド8系統。スイッチング式のため若干ノイズ有。
Vivie ClearPower-VI トランスアダプター採用でノイズレス。供給可能電流量が少ない。
Strymon Ojai R30 ノイズレスで大容量。やや高額。
Free The Tone PT-5D ACプラグとDC供給の一体型 。サイズも大きくやや高額。

9台以上に電源供給をしたいならこちらがおすすめ

パワーサプライの必要性

エフェトボードを組むならパワーサプライは必須アイテム。

電池は電源由来のノイズは出ませんが、電池切れであったり、

ボードに固定したエフェクターの電池交換はめんどうです。

通常の電源アダプターも、ものによってはノイズを発生させますし、

複数台のエフェクターを全て電源アダプターで使うのは、非現実的ですし単純にパワーサプライより高価になります。

このような分岐DCケーブルもありますが、ノイズ対策としては最悪で、

パワーサプライなら単純な電源供給だけでなく、品質の高いものはノイズレスで安定した電源をエフェクターに供給してくれます。

パワーサプライの選び方

パワーサプライを選ぶ基準は

・出力数(同時使用するエフェクターの数)
・出力の電圧(V)
・消費電流量(A)
・各出力がアイソレートされているか
 

こちらのエフェクターは9V

その下の図がセンターマイナスを表します。

出力数(何台のエフェクターに電源供給できるか)

使っているエフェクターの台数より、電源の供給口数が多いものを選んでください。

電圧(V)

エフェクターの多くは9Vで駆動しますが、中には18Vまれに12Vで駆動するエフェクターも存在します。

特定のパワーサプライでは切替できるものがあります。

パワーサプライ側は基本的にセンターマイナスの極性となりますので、

センタープラスのエフェクターをお持ちの場合は極性反転プラグなどを使用してください。

消費電流量(mA)

歪みエフェクターなどは数十mAしか使用しません。

エフェクターによっては、ZOOM MS-50Gやstrymonなどのデジタルエフェクターでは500mAが必要です。

一部パワーサプライでは対応できないので、パワーサプライ側のスペックをチェックしてください。

アイソレーテッド

初めてパワーサプライを導入するときに忘れがちなのがこれです。

また、アナログエフェクターとデジタルエフェクターを同時に使用する場合は、

各出力がアイソレート(独立)されたものを選ぶようにして下さい。

そうしないと、デジタルチップから発生するノイズが電源を通してアナログエフェクターに侵入してしまいます。

各機種の特徴、スペック

K.E.S KRP-001

リチウムイオン電池内蔵のパワーサプライ。

充電式なためライブハウスなど不安定な電源環境でもノイズの心配はありません。

コンセント接続が不要なのでセッションで使うサブボード用などには良いですね。

9V 1000mAを5台使用で約10時間駆動します。

アイソレートはされていません。

出力:10系統

9V 2000mA x8個

12V 1000mAx1個

18/24V 切替 500mAx1個

電池容量:12800mAh

サイズ:H 140xW 69xD 21mm

重量:約335g 

想定売価¥9,250(税抜)

Vital Audio POWER CARRIER VA-08 Mk-II

価格の割に、出力数と電流量も大きく、各出力は全てアイソレーテッドされているため、アナログとデジタルを同時に使用できます。

しかし、使うエフェクターの組み合わせによってはノイズが発生する場合がありました。

中国工場のOEM品のため一時期Amazonなどで、同じスペックのものがブランド違いで安くありましたが、現在は見当たりませんね。

出力:8系統

9V500mA(最大)ポート x 6個

9V/12V/18V電圧可変 800mA(最大)ポート x 2個

総電流容量:2000mA

サイズ:140(W)x 70(D) x 30(H) mm

重量:238 g

想定売価:10,800円

Vivie ClearPower-VI

電源由来のノイズをシャットアウトすることを前提に、こだわり抜いた設計思想を持っています。

スイッチング式と比べノイズの大幅に少ないトランス式ACアダプタを採用しています。

各出力はアイソレートされていますが、供給可能電流量が800mAと少ないく、デジタルエフェクターを複数台使うには厳しいのが残念。

出力:6系統

9V-500mAx2、9V-100mAx3、9/18V-100mAx1(内部DIPスイッチで切り替え)

サイズ:110(W) x 80(D) x 30(H) mm

総電流容量:800mA

想定売価:15,800円(税抜)

Strymon Ojai R30

2段階のデュアルアイソレーションにより、各電源出力端子は完全に分離しており、

トランス電源のVivieに勝るとも劣らないノイズレスさです。

また各出力500mAとおおよそのデジタルエフェクターに使用できますが、

出力数が5つしかありません。

一応同社のパワーサプライをリンクして使用することはできますが、結果的に高価になってしまうのが難点。

出力:9V 500mA*3個、9V / 12V / 18V切替 500mA*2個 合計5個

総電流容量:2500mA以上

サイズ:130mm(幅)×58mm(縦)×29mm(高)※突起部含む 

重量:171g

想定売価:18,800円

Free The Tone PT-5D

 ACプラグ(いわゆる普通のコンセント)とDC供給の一体型パワーサプライ。

ローノイズ・スタンダード出力端子は、2段階のノイズフィルターを通過させる事で大幅にノイズレベルを低減させています。

また出力電圧が約9.5Vに設定されており、新品のバッテリーを使用した時に近い状態を再現します。

しかしこちら側はアイソレートされていません。

2口のアイソレーテッド出力端子はデジタルエフェクターに最適化されていますし、

それ以上必要な電源はコンセントにそのまま挿せる大型エフェクターボードに対応できるパワーサプライですね。

出力:3系統のAC100V供給口と完全に独立したアイソレーテッド出力端子(DC9V/500mA出力×2)とローノイズ・スタンダード出力端子(DC9V/100mA出力×6)

合計消費電流量:6,000mA

サイズ:256(W)x55.2(D)x37.6(H)mm (ゴム足の高さ含まず)

重量:約485g

想定売価:23,000円(税抜)

私はstrymonを選びました。

なぜかと言うと、

・HX Stompをパワーサプライで動かしたい
・ワイヤレスと歪みエフェクターの計3個を駆動
・ペダルトレインNano+の裏に仕込みたい
・圧倒的ノイズレス

結果一番売れているOjai R30ではなく、Zuma R300にしました。

strymonは日本で3機種発売されています。strymonの3機種比較レビュー記事もご覧ください。

まとめ

パワーサプライは歪みエフェクターのように、その時々で好みが変わるものではありません。

ですので、多少がんばって一番良いものを買えば

ずっと使えるので結果的にコスパが高くなります。

個人的なおすすめは

ノイズレスでコンパクト、拡張性もあるstrymonが第一候補

これ以上エフェクターの電流量が増やさず、安く抑えたいならVivie

1台で多数供給したい、専用アダプターの機種もあるという方はFree The Tone

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