メタルにおすすめしないディストーション

楽器店員のYosh(@yoshguitarblog)です。私がアンプを使わずに、メタルバンドでも使えるコンパクトエフェクターを探していた時の備忘録的な内容で、超主観です。

BOSS Metal Zoneやsuhr Riotなど、メタルには向かなかったと判断したエフェクターを紹介しています。

ちなみにわたしは現在、Solar GuitarsのChugというディストーションを愛用しています。

私がメインで使うディストーションに求める条件

①:アンプの替わりになる操作性

②:メタルで使える歪みの質感

③:リードよりもリフ命

①:アンプの替わりになる操作性

そもそもメタルをするならハイゲインなアンプを使えばよいのですが、真空管だとメンテナンスが面倒だったり、重量が重く持ち運びに不便です。

ハイエンドなデジタルマルチもアンプほどでないにしろ、デカいです。

スタジオに常設されているアンプはRoland JC-120やMarshall JCM800でも、アンプ直で”メタルの歪み”を作るのは難しい。

そこでエフェクターに歪みを任せたいのですが、多くの一般的なディストーションのコントロールは、ゲイン・レベル・トーンの3つです。

しかし2~3バンドEQを備えるなど、音色の調整がしやすいエフェクターというのが1つ目の条件。

②:メタルで使える歪みの質感

BOSS DS-1やProCo RATなどディストーションの名機であることに間違いはありませんが、メタルでよく使われる改造マーシャル系や、メサブギー、Peaveyなどのハイゲインアンプとは随分キャラクターが異なります。

“メタルを弾くには”好みじゃないので、上記メタルアンプのような歪みの質であることが2つ目の条件。

③:リードよりもリフ命

曲中のほとんどはバッキング、リフです。リフが気持ちよく弾けることが一番重要です。

一般的なディストーションではこれが難しいです。

ブリッジミュート(パームミュート)時の、ズンズン感が出せなければなりません。これが3つ目の条件。

メタルで使いづらかったエフェクター

これから挙げるエフェクターはダメな製品というわけではありません。

メタルで使おうと思って、個人的に上記の条件が満たせなかった。ということです。あしからず。

BOSS Metal Zoneがダメだった理由

90年代から00年代に発売されたこれら3機種は3バンドEQを備え、名前にも”メタル”を冠したディストーションです。しかし個人的には轟音シューゲイザー用だと思っています。

なによりメタルで使うには、音作りが少し難しいです。

少し歪ませすぎると芯が無くなってしまったり、ドンシャリサウンドにすると、生バンドの演奏の中では埋もれて聞こえなくなったりという人も多いですね。

しかしBOSS Metal Zoneは2018年Ola Englundの動画で、アンプのリターンに挿すと化けると再度ヒットしました。

細かく音作りするのが苦痛ではなく、安くメタルディストーションが欲しいという人はメタルゾーンもアリです。

私は繋いだらすぐに良い音になって、ギターやアンプに合わせて多少の調整ができるというものが良かったので満足できませんでした。

electro-harmonix Metal MuffやMXR Fullbore Metalも同じ部類ですね。

suhr Riotがダメだった理由

それまでのディストーションとは異なる、アンプライクな歪みがエフェクターから出せるという点で、2009年に発売され瞬く間に定番ディストーションになったsuhr Riot。

歪みの質という点においては不満はありませんでしたが、音色の調整がToneのみという点で満足できませんでした。

ギターやアンプによって、もう少し抜けを出したい、プレゼンスやサチュレーション感を加えたい、ちょっとドンシャリにしたい、といった要望に対応できなかったという点です。

Leqtique 9/9やEMMA ReezaFRATzitz IIも同じ部類です。音のキャラクター自体に不満はなく、良いエフェクターだと思います。

サクッとメタルに使えるおすすめディストーション

上記に挙げたディストーションは、アンプの替わりになるような性能はありませんでした。

そうしてたどり着いた私のメタル用ディストーション遍歴は

Friedman BE-OD→Revv G3/G4 Pedal→Solar Guitars CHUGです。

どれもアンプっぽい歪みの質感と、ブリッジミュートでズンズンできる図太さがあります。

お手軽さで言えばFriedmanとRevvです。

Friedmanは極太なサウンドと、プレゼンスで広がりが調整できるのも良い点です。他2機種よりも少しルーズなので、メタル以外でも使いやすいです。

Revvはコントロールが3バンドEQで、音作りがしやすいです。

Chugは歪みの質感自体がソリッドで、アンプライク。メタル専用みたいなサウンドです。

コントロールが多いですが、Bossメタルゾーンのようにシビアな調整をしないでも扱いやすい音が作れます。

その上で5バンドEQとノイズゲートまでついているので、一番お気に入りです。

詳細はこちらの記事をご覧ください。

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