ギターを始めて1年以上続く人の割合は1割1?
Fenderの調査では、初心者がギターを始めてから1年以上続く割合は、10%とのこと。
理由はいろいろあるとは思いますが、せっかくギターを始めるなら辞めないで続けたいですよね?
それが辛抱強さや気合いなどの精神論ではなく、
使っているギターが原因
と認識している人はどれくらいいるでしょう?
そもそも人間の手の感覚は非常に繊細で、1mm以下の違いで弾き心地はものすごく変わります。
こんな説明をすると良く、
どうせ初心者だからわからない
と回答されることがあります。
違います。
認識をしていないだけで、必ず感じているんです。
状態の悪い=弾きづらいギターで練習していて上手くなるわけがありません。私達でも弾きたくなくなるのですから、初心者が続くわけないんです。
では、どの箇所に注意すべきか?を説明します。
【1年で9割】ギターを挫折する3つの理由と解決策現役楽器屋店員のyosh(@yoshguitarblog)です。ギターを始めるのって不安ですよね?店頭でこれからギターを始めたいという人のお話を聞くと、よくこんな[…]
ナット
意外と言及されていない箇所が、ナットです。
ここの調整が甘いとよく聞く
Fコードが押さえられない
まっしぐら。
逆にナットがしっかりしたもので練習すれば、Fコードは鬼門ではありません。
ネック
ネックが反ると、弦と指板の距離が離れるため押さえづらくなります。
ネックは弦の張力に負けて反ります。使っていくうちに必ず反ると思っていただいて結構です。
なので、ご自身で状態が判別できない方は、温度湿度が変わる1クール(3ヶ月)毎に一度、信頼の置ける楽器屋さんなどに見てもらってください。
弦の交換時期
弦は消耗品です。乾燥肌や汗っかきなど個人差はありますが、必ず錆びます。
時間が経つと音程も音質も悪くなるので、どんなに長くても2月以上は使わないでください。
できれば1ヶ月毎の交換をおすすめします。切れる前にです。
基準としてはプレーン弦を親指と人差し指でつまんで、上から下までなぞった時に凹凸があればその弦はアウトです。
そして交換する時は6本全部変えます。
1本だけ変えると古い弦と新しい弦が混ざってバランスが悪くなりますし、そもそも1本ダメになっていたら、他の弦も同じく交換時期です。
特に学生などでお金が勿体無いからと、錆びて真っ黒になった弦を切れるまで使っている方がいらっしゃいます。
この錆びた弦で演奏すると、触れているフレットをヤスリの様に削ってしまいます。
フレット交換だけで、3万から5万円程度の修理費がかかります。
すなわち初心者ギターなら新品の金額くらいしてしまい、結果としてもっと多くのお金を失うことになります。
具体的なダメギターとは?
押入れにしまってあった使ってないギター
いわゆる親や祖父母が昔使っていたギターです。
良くお店にも弦だけ替えてくださいと、お持込みいただきますが、
ほぼほぼ弦交換するだけでは、はじめての1本にすすめられるギターはありません。
続けられるようしっかり調整修理しようとすると、それこそ新品が買える金額になります。
特にアコギなどは弦を張りっぱなしで保管していたものは、ネック起きやトップ浮きが発生しており、私達でもまともに演奏できる代物ではありません。
その様に説明しても、一部の親御さんは
どうせ初心者だからわからないから!
遊びでやらせるだけだから!
というキラーフレーズで、新しいとものは買わず、私達が弦交換だけしてお返しします。
その度に持って帰る後ろ姿を見ながら、
また、ギターを二度と弾かなくなるであろう人にしてしまった、、、
と、落胆するのです。
事実、そんな方々は二度とお店に弦などの消耗品を買いに訪れません。
しかも子供は弾き語りをしたいのに、おじいちゃんのクラシックギターを持ってくるケースもあります。
やりたい=楽しい!から続くのにこれでは、、、以下同文
通販サイトの格安入門機
探せば安いものはたくさんあります。
ただ、安いには理由があります。
大量生産のため、細かいところまで品質基準が決められていません。
ギターの形をしていて、アンプをつなげば音が出ればOK
そんなレベルです。
先にお伝えした、ナットなど1mm以下の調整ができる人たちが作っていません。
逆に言えば良いギターが高くなる理由のひとつが、そういった細かいけれど大事な部分です。
リサイクルショップの格安中古ギター
ハードオフなど一部楽器がわかるスタッフが在籍しているお店もありますが、
それでも、しっかり修理や調整されていないものもあります。
音が出る、音詰まりが無いなど、格安ギター程度の品質で ジャンクじゃないからです。
単価の低いギターに時間をかけて調整することは、ビジネス的には損だからです。
質屋とかはもう最悪です。買い取ったままの錆びた弦を張ったままで調整もへったくれもありません。
以上買ってはいけないギターでした。
正解のギターは、今度改めてブログを書くつもりですが、
とりあえず挫折したくない方はぜひ、親切な楽器屋の店員さんに相談しましょう。
最初は楽器店には入りづらいとは思いますが、ホームページやGoogleマップにしっかり情報を載せているお店であれば、店員さんは初心者さんウェルカムなお店ですよ。