USBマイク YAMAHA AG01レビュー【AT2020USB+違い比較】

 
・USBオーディオインターフェイスとかよくわからんけど、動画配信・ライブチャットがしたい!
・ケーブルが沢山あるのがイヤ、部屋がスッキリする配信機材を探している
・Audio-Technica AT2020USB+では配信の機能が足りない

という人のために現役楽器屋店員のyosh(@yoshguitarblog) が配信用USBマイクとして万全の機能を備える唯一無二のYAMAHA AG01をご紹介します。

YAMAHA AG01 の特徴

カラーはホワイトとブラックの2色展開

YAMAHA AG01特徴

①:初心者にも簡単なUSBインターフェイス一体型コンデンサーマイク

②:ループバック機能

③:Windows/Mac/iOS/Android対応

④:音質調整もかんたん・エフェクト内蔵

⑤:シンプルかつ便利なコントロール

⑥:DAWソフト、動画編集ソフト付属

特徴①:初心者にも簡単なUSBインターフェイス一体型コンデンサーマイク

jp.yamaha.comより引用

マイクとUSBオーディオインターフェイスが一体化したUSBマイクです。専用スタンドのままデスクの上で使ったり、モバイルバッテリーと組み合わせれば場所を選ばず配信もできるコンパクトさがメリット。

高性能コンデンサーマイクは単一指向性なので、マイク背面から不要な音を拾いづらく配信に最適。高解像度(192kHz、24bit)なサウンドは会話の声のみならず、歌声や楽器の音も高音質に集音します。

またMacとの接続はドライバーのインストールも不要。USBケーブルで接続するだけですぐに使えます。音質の設定も専用アプリでかんたんに設定できます。特徴④にて解説。

特徴②:ループバック機能

USB接続した機器で再生したBGMとマイクの音を同時に配信できるループバック機能は、今や配信には欠かせない機能。

USBオーディオインターフェイスに必ず搭載されている機能ではないので、これも大きなメリットです。

特徴③:Windows/Mac/iOS/Android対応

Windows/Mac/iOS/Androidすべてに対応します。

Windows, MacはUSBケーブルにて接続、電源はUSBバスパワーで駆動するためコンセントとの接続は不要です。

LightningコネクタのiPhone/iOSはLightning-USBカメラアダプタが必要です。また電源は別途USBコンセントが必要です。

Androidは残念ながらUSBによるデジタル接続ができず、画像右上端子を3.5 mm 4極ステレオミニケーブルでスマホと接続して使用します。電源も必要です。

一番下のAUXでライン入力が可能ですので、簡易的に楽器等を接続することも可能です。しっかりレコーディングしたい場合は音質面からおすすめしませんので、同社AG03MK2やAG06MK2の方が良いでしょう。

メイン配信機とは別の通信機器を4極ミニ入出力端子に接続し、ボイスチャット音を加える。こちらの声と相手の声の通話内容を配信できます。
メイン機で配信している内容を4極ミニ入出力端子に接続したサブ機でミラー配信する。

特徴④:音質調整もかんたん・エフェクト内蔵

Windows/Mac/iOS対応のAG Controllerアプリで、音質やDSPエフェクトを調整します。

サウンドチェックという機能により初心者でも簡単に最適な調整が可能です。

一般的にはいわゆるエコーと呼ばれるような音を響かせるリバーブ(REVERB)、音量を整えるコンプレッサー(COMP)、音域毎にバランスを調整するEQ。これらのエフェクトは本体内部に搭載しているDSPチップによるもので、マイクの音をより魅力的に変化させることができます。

もちろんこれらをすべてオフにした、マイクの素の音で録音することも可能です。

特徴⑤:シンプルかつ便利なコントロール

本体にはマイクの音量・ループバックとAUX INの音量・ヘッドフォンの音量を調節するつまみと、マイクのミュート・REVERBのボタンを搭載。

配信中でも微調整やマイクのon/offがかんたんに行えます。

本体背面には3つのスイッチを搭載

▼MIC GAIN
・LOW:歌など大きな音量で使う
・MID:HIGHなど音が割れてしまう声量で使う
・HIGH:普通の会話で使う

▼STREAMING OUT
・MIC:マイクの音声のみ配信
・INPUT MIX:マイクとLINE INとAUX INが全てミックスされて配信
・LOOP BACK:INPUT MIXに加えてパソコンの再生音

▼ヘッドフォンMIX MINUS MIC
OFFにするとマイクで入力した自分の声をヘッドホンから聞くことができます。実況配信などライブ配信時に、自分の声を聞きたくない場合はON

特徴⑥:DAWソフト、動画編集ソフト付属

音楽制作用DAWソフトCubase AIと配信音声制作・動画編集用ソフトWaveLab Cast(通常価格7,700円)が無料で付属します。

動画配信やYouTube用の編集にも使いたい人に便利です。

YAMAHA AG01デメリット

①:配信中の操作がノイズの原因になる可能性がある
②:ミキサー型のAG03MK2+1万円のマイクと価格差がない
③:接続端子が底面にあるため変換プラグなどが使えない可能性がある

デメリット①:配信中の操作がノイズの原因になる可能性がある

コンデンサーマイクは感度が良いので、マイク本体を触るだけでその音を拾ってしまうことがあります。

特に音量操作のつまみは少し小さいので丁寧に操作しないと、マイクがゴソゴソという触っている音を拾う恐れがあります。

ミュートスイッチを押す程度でしたら大丈夫でしょう。その辺が気になる人は後述のAG03MK2がおすすめ。

デメリット②:ミキサー型のAG03MK2+1万円のマイクと価格差がない

AG01の市場相場価格は税込み29,700円。同時発売のYAMAHA AG03MK2が税込み18,700円。

価格差が11,000円なので定番コンデンサーマイクaudio-technica AT2020などと組み合わせて同じくらいの価格です。楽器演奏の配信をしたり、これからDTMに挑戦したいという人には拡張性のあるAG03MK2の方がおすすめです。

少し割高感がありますが、AG03MK2とコンデンサーマイク、ヘッドフォン、マイクケーブルがセットのライブストリーミングパックもラインナップ。マイクやヘッドフォン、ケーブルを選ぶのが面倒という方にはアリです。 40,700 円(税込)。

③:接続端子が底面にあるため変換プラグなどが使えない可能性がある

豊富な接続端子は全て本体の底面にあります。専用のスタンドで使う場合には置く場所との距離に余裕がないため、変換プラグを使って接続ができない可能性があります。

USBコンデンサーマイクAudio-Technica AT2020USB+との比較

USBコンデンサーマイクとして音質の価格に優れたオーディオテクニカのAT2020USB +との違いを比較してみます。

YAMAHA
AG01
Audio-Technica
AT2020USB+
指向特性単一指向性単一指向性
周波数特性20-20,000Hz20-20,000Hz
ビット数24bit16bit
対応サンプリング周波数最大192kHz44.1/48kHz
出力ヘッドフォン端子3.5mmステレオミニジャック3.5mmステレオミニジャック
USBType-CType-B
入力端子AUX in, スマートフォンinなし
コントロールマイク音量、ループバック音量、ヘッドフォン音量、ミュート、リバーブヘッドフォン音量、マイク/コンピューターモニター音量バランス
ループバック機能ありなし
付属ソフトCubase AI, Wavelab Castなし
対応OSWindows, Mac, iOS, AndroidWindows, Mac, (非公式:iOS)
カラー2色:ホワイト、ブラック1色
サイズ118D x 281H x 116W mm直径52×162mm
重量1.2kg386g
付属品1.5mUSBケーブル三脚デスクスタンド、専用スタンドマウント、変換ネジ(3/8-5/8)、ポーチ、3.0m USBケーブル
発売日2022年3月2014年11月19日
市場相場価格29,700円16,000円~18,000円前後

価格差が1万円近くあることもあり、機能性にはかなり違いがあります。

AG01に備わっているマイク本体でのミュートのon/offやループバック機能、外部機器との接続といった配信であるととても便利な機能は、AT2020USB+には一切搭載されていません。ですので配信で使いたいならAG01を強くおすすめします。

またAT2020USB+には録音や動画編集ソフトは付属しません。Macならプリインストールされているアプリなどがありますが、Windows使用者でこれから始めたい人はYAMAHA AG01に付属しているアプリを使えばソフトの上達も早いです。探せば無料アプリもありますが、慣れてきていざ本格的なソフトを導入しようと思った時にはまた一からアプリの使い方を覚えなければなりません。

音について実機を聞き比べてはいませんが、品質で劇的な音質の違いはないでしょう。配信やビデオ通話などでは十二分に満足できる音質です。楽器の録音でも初めての方なら良いですし、中級者以上で最高の音質にこだわるならUSBマイクを選んでいる場合ではありません。

結論、この2機種のUSBマイクを選ぶ基準としては下記の通りです。

Audio-Technica AT2020USB+がおすすめの人は

ZOOMなどオンライン会議をクリアな音で届けたい

・アコギなどを手軽に良い音で録音したい

・配信は自分の声だけ使えれば良い(BGMやミュートボタンは使わない)

YAMAHA AG01がおすすめの人は

・オーディオインターフェイスとか難しいことは考えたくない
・最適な音質の設定を簡単に行いたい
・最小限のケーブルで使えるUSBを探している
BGMを使った配信をしたい

・スマートフォンinを使って通話配信をしたい

・リアルタイムで音量調節やミュートを使いたい

ZOOMなどオンライン会議を良い音で配信したい

・アコギなどを手軽に良い音で録音したい

ギュイーントクガワさんによるAG01レビュー動画はこちらの8:37から。

ギター等楽器での配信、複数人数での配信などを検討している人はAG03/06Mk2がおすすめです。

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