【ラウド向け】Fender Made in Japan Modern Telecaster HH レビュー

モダンスペックの、今フェンダーが最もプッシュしている日本製シリーズ。

従来のトラディショナルなフェンダーにとらわれない、高度な演奏も必要とする現代的なジャンルにも対応するスペックとトーンを持つメイドインジャパン・モダンシリーズ。

Made in Japan Modern Telecaster HH 特徴

演奏性の高いネック

モダンなボディ

こだわりのパーツ

演奏性の高いネック

ネックシェイプ

ローポジションの”C”シェイプからハイポジションの”D”シェイプへと変化する「コンパウンド・バックシェイプ」。

ローポジションではコードプレイに最適なCシェイプ、リードプレイが中心となるハイポジションではスムーズなプレイが可能なDシェイプになっています。

またサラッとした艶のないサテン仕上げも演奏性を高めています。

コンパウンドラディアス

9.5インチから14インチ(241 mm-355.6 mm)へと指板Rが変化する「コンパウンドラジアス指板」。

ローポジションでは丸味を帯び、ハイフレットに近づくにつれてフラットな形状へと変化していきます。

ネックシェイプと同じくコード弾き/ソロ弾きといった演奏に最適な形状が考慮されています。

また従来の、特にフェンダージャパンのラディアスよりも、かなり弦高が下げやすくなっています。

22ミディアムジャンボフレット

フレットは程良く背が高く幅もあるミディアムジャンボフレット。

これもまた弦高を下げやすい理由のひとつで、軽い力で弦を押さえられるのも大きなメリット。

もちろんフレット数は22です。

モダンなボディ

ボディバックには体に馴染むコンターと、ネックジョイント部はハイフレットでも弾きやすいヒールレスカットをほどこしています。

ボディトップはなだらかな流線を描き、ピックガードを廃し、従来の武骨なテレキャスターを、現代的に仕上げたデザインとなっています。

剛性が高くタイトなサウンドを実現する3ピースのアルダー材ボディ。

こだわりのパーツ

2ハムバッカー

本シリーズのために開発されたModern Modified Humbucking Pickupを搭載。

フェンダーの中では出力が高く、オルタナやラウドロックに適したサウンド。

これらのジャンルは歪ませることはもちろん、要所要所でクリーントーンも必要ですが、コンプ感とまとまりのあるサウンドも特徴です。

重低音のあるスーパーヘヴィというよりは、程良くすっきりと明瞭なサウンドで、アンサンブルにも馴染むサウンドと言えます。

ロック式ペグ

チューニングが安定するロック式ペグを採用。

ヘッド裏からナットを締める構造は弦交換もかんたんに行えます。

ブリッジ

6-SaddleAmerican Tele with Chromed Brass Saddlesは、オクターブ調整もしっかりできますし、

ボディには落とし込んで弦高が下げやすいように取り付けられています。

蓄光ポジション

ネックサイドのポジションは暗くても見やすい、蓄光素材を使用しています。

Made in Japan Modern Telecaster HHデメリット

フェンダーらしさ

要セットアップ

デメリット①:フェンダーらしさ

モダンスペックなので当たり前と言えば当たり前ですが、トラディショナルなフェンダーの範疇から外れています。

今までのフェンダーが得意でなかったモダン/ヘヴィなジャンルに対応するスペックなので、別の言い方をすればフェンダーである必要が無いと感じるかもしれません。

フェンダーらしさは薄いのですが、フェンダーならではのキャラクターも存在し、

それが突き抜けたモダン仕様を求める方には”中途半端”と捉えられるかもしれません。

一方それこそが、本機を選ぶ理由のひとつでもあります。

私がModern Telecaster HH に感じるフェンダーらしさは、ボディ・ヘッドシェイプはもちろん、

サウンド的にはどこか丸みのある、まとまりのある、いなたさを少し感じます。

これはフェンダーらしさというより、”今の”フェンダーらしさと言った方が語弊がないかもしれません。

モダンスペック/サウンドとこのフェンダーキャラクターのかけ合わせは唯一無二ではあります。

あと地味ですが、ピックアップセレクターが、レスポール的な位置にあるのも人によっては慣れが必要です。

デメリット②:要セットアップ

工場出荷時の状態もまたフェンダースタイル。

少し順反り気味のネックの状態とほどほどの弦高という、ギターとしての生鳴りを重視した、フェンダースタンダードなセットアップ状態。

メタルや速弾きなどをするプレイヤーが好む、低めの弦高にするには自分で調整しなければなりません。

とは言え、日本製フェンダーでもハイグレードなシリーズのため、そのようなセッティングは可能になっています。昔のフェンジャパではスペック的にも難しいです。

高級ギターと同等の弾き心地を実現するには、ナット溝はほんの少し削る必要があります。

この辺りはリペアマンに頼ると良いでしょう。

まとめ

日本製フェンダーの最高峰に位置づけするMade in Japan Modern シリーズ。

シルバーのロゴは最高峰モダンスペックの証でもあります。

USA製のモダンスペックシリーズであるAmerican Ultraシリーズは通常市場価格262,350円、本Made in Japan Modern Telecaster HHは通常市場価格168,300と約10万円の差があり、

さらに言えば、2ハムバッカー仕様はAmerican Ultraには存在しません。

カラーは2色追加され、全5色のバリエーション

Black

OlympicPearl

SunsetOrange Metallic

Deep OceanMetallic

Jasper Olive Metallic

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