●とにかく弦が押さえやすいアコギが欲しい
●ミニギターは音や抱え心地に不満がある
●リビングで気軽に弾けるギターを探している
●エレキギタリストだけど、アコギを爪弾きたい
という人のための記事に、現役楽器屋店員のYosh(@yoshguitarblog)が、Martin 000 Jr-10を解説します。
とにかく弦が押さえやすいMartinのアコースティックギター。
ミニギターより大きく、通常サイズのギターより小さいので、抱えやすくて気軽に弾けます。
Martinならではの音圧はありませんが、優しく心地よい音色でソロギターが楽しくなります。
個人的には、セカンドギターとしてや、エレキギタリストに今一番もおすすめしたアコギです。
メリット
①:とっても弦が押さえやすい
②:小学生~大人まで抱えやすいボディ
③:所有欲が満たせるMartinブランド
④:カッタウェイの有無、ピックアップなどバリエーションが豊富
①:とっても弦が押さえやすい
試奏した時の第一印象は、とにかく弦が押さえやすい!でした。
高価格のギターを含めても、現在販売されているアコースティックギターの中で、トップクラスに弦を押さえるのに力が必要ありません。
製品の品質が高いことと、スケールが短いことが要因です。
000 Jr-10はMartinのメキシコ工場で生産されています。
人件費や木材のグレードでコストが削減されていますが、製造工程やデザイン、手作業での品質はMartinの名に恥じません。
特にナットとサドルの処理精度が高いため弦高が低く、FやBコードもストレスなく押さえられます。
スケールは24インチ(約610mm)。
通常より22~38mmほど短いため、弦の張力が弱くなっているのも理由のひとつです。
個人的には、YAMAHAやTakamineなどの10万円クラスより押さえやすく感じました。
初心者だけでなく、中級者以上の方やエレキギタリストの方にも気軽に弾けるアコギです。
②:小学生~大人まで抱えやすいボディ
ミニギターより大きく、通常サイズのギターより小さい、中間のサイズ。
これがなかなか絶妙なサイズで、良いコンセプトです。
気軽に抱えられるサイズなので、気合を入れずにリビングなどでサラッと弾くのにちょうど良いです。
ミニギターは、小さすぎて抱えづらく感じることがあります。
小学生だと普通のギターは大きすぎる傾向にありますが、この000 Jrなら小学生高学年の子どもでも弾けるサイズです。そのまま成長しても、不満なく演奏できるので長く使えそうです。
③:所有欲が満たせるMartinブランド
ギターはロゴから音が出る、という冗談があるくらい、好きなブランド持つとテンションが上がりますよね。
四角く精悍なヘッドシェイプと、”Martin & Co. EST. 1833”のロゴデザイン。正真正銘のMartinブランドです。
物価高騰によりアメリカ製に手が届きづらく感じるようになってきましたが、10万円前後で買えるMartinはありがたいです。
④:カッタウェイ+ピックアップモデルもラインナップ
純粋なアコースティックギターの000Jr-10に加え、カッタウェイとピックアップを備えた000CJr-10Eもラインナップ。
カッタウェイにより、ハイポジションも無理なく弾けます。
ピックアップにはFishman製Sonitoneを搭載。
ピエゾピックアップではありますが、安いピックアップによくある硬く耳障りなサウンドではありません。
クリアなサウンドで、アコースティック用アンプやプリアンプを組み合わせることで、ライブとレコーディングにもストレスなく使えます。
デメリット
ボディ全体が鳴る感覚が少なく迫力に劣る
やはりフルサイズのギターと比べると、特にストロークで弾いても低音豊かで迫力ある音色が出ません。
ボディが小さく、弦高が低いからでしょう。
弾き語りでも軽やかな楽曲に合うかな、という感じ。
逆にソロギターなどフィンガーピッキングだと、高音域もしっかり聞こえるバランスの良い音色と言えます。
Taylor Academy 12 との違い比較
Martin 000 Jr-10 | Taylor Academy 12 | |
---|---|---|
市場相場価格 | 90,000円前後 | 90,000円前後 |
ボディトップ | スプルース | シトカスプルース |
サイドバック | サペリ | サペリ |
ネック | ハードウッド | メイプル |
指板 | リッチライト | エボニー |
スケール | 24インチ(610mm) | 24 7/8インチ(632mm) |
ナット幅 | 1 3/4インチ(44.4mm) | 1 11/16インチ(42.8mm) |
アームレスト | なし | あり |
付属品 | ギグバッグ | ギグバッグ |
生産国 | メキシコ | メキシコ |
MartinとTaylorはどちらも世界を代表するアメリカのアコースティックギターブランド。
両機種ともミニギターよりも大きく、フルサイズギターよりも小さいのが特徴です。
また、アメリカ設計のメキシコ工場製。クオリティはしっかりしています。
TaylorのAcademyシリーズは、「ビギナーが挫折しないギター」がコンセプトですが、必ずしも初心者だけでなく、MartinのJrシリーズ同様、いろんな人たちにおすすめです。
- 初心者だから挫折しないような、優しいギターを探している
- できる限り弾きやすいギターが欲しい
- 肩肘張らずにリビングで気軽に弾けるアコギが欲しい
- 気軽に持ち運べるギターが欲しい
- ミニギターは小さすぎて弾きづらい、満足できる音のものが無い
弾き心地の違い
Martin 000 Jr-10の方が優しく弦が押さえやすいです。
一番大きな理由はスケールの違いです。
Martin 000 Jr-10はスケールが610mmで短いため、弦の張りが弱いため押さえやすいと言えます。
一方、Taylor Academy 12の方がナット幅が狭いです。手の大きさに自信がないなら、Taylorの方がコードが押さえやすく感じるでしょう。
しかし私は普段エレキギターを弾く機会が多いですが、Martin 000 Jr-10でもナット幅が広くて苦労する、ということはありませんでした。
個人的には弦が柔らかく押さえやすく感じたのは、Martin 000 Jr-10です。
ボディシェイプの違い
ボディシェイプはフルサイズより一回り小さいことに加えて、どちらもくびれがある形で太ももにフィットする形です。
Taylor Academy 12は肘が当たる部分を斜めにカットされています。このアームレストのおかげで特に初心者は、腕が疲れにくくなります。
サウンドの違い
木材やスケールなど構造の影響で、音の特徴にも違いが見られます。
Martin 000 Jr-10の方が、柔らかく優しいサウンドです。
迫力のある音ではありませんが、全体のバランスが良いのでフィンガーピッキング、ソロギターに向いている音です。
Taylor Academy 12の方が、歯切れが良くクリアなサウンドです。
Martin 000 Jr-10に比べれば音圧があるので、ピックを使ったストロークや弾き語りに向いている音です。
・Taylorが好き
・手の大きさに自信がない人
・歯切れが良く明るい音色が好き
・とにかく弾きやすいアコギを探している・本気でギターを始めたい・普段はエレキギターを弾いているけど、気軽に弾けるアコギが欲しいという方におすすめのテイラー、アカデミーシリーズをご紹介します。特徴[…]
Martinが好き
とにかく弦が柔らかくて押さえやすいギターが欲しい
優しい音色が好き