スマホ用配信用インターフェイス Roland GO:MIXER PRO-X レビュー【旧4機種との違い比較】
GO:MIXER PRO-X 特徴
動画はYouTube上で日本語字幕付き。
●あらゆる端末に対応できる接続方法と付属ケーブル
●ループバックなど配信に特化した機能
●豊富な入出力端子
●手のひらサイズ
特徴①:iPhone/Android対応インターフェイス
GO:MIXER PRO-Xはスマートフォンに最適化されたオーディオインターフェイス。
iPhone/iPadなどiOSへの対応はもちろん、公式でAndroid端末の動作確認もされている市場でも希少なインターフェイスです。
またFacebook Live, YouTube Live, Instagram Live, 17 LIVEなどのストリーミング配信アプリや、
Zoom, Skype, Clubhouseなど通話アプリでのビデオ会議やオンラインレッスンでの使用が可能です。
もちろんGarageBandなどの音楽制作アプリのためのオーディオインターフェイスとしてもお使いいただけます。
対応端末、ライブ配信・ビデオ通話アプリの動作確認情報はこちら【公式ページ】
特徴②:あらゆる端末に対応できる接続方法と付属ケーブル
スマートフォンと接続するためのケーブルが3種類付属しています。
・iOS用 Lightning to Micro-USBケーブル 1m
・Android用 USB Type-C to Micro-USBケーブル 1m
・アナログ接続用 3.5mm TRRS(4極)ケーブル 50cm
iPhoneもAndroidも付属のUSBケーブルを使いデジタル接続することで、ノイズレスで音質が良いサウンドで使用可能ですし、
スマートフォンから電源供給も可能です。
一方USB OTG非対応のAndroidデバイスでも、付属の4極ケーブルを使うことでアナログ接続にてGO:MIXER PRO-Xを使用可能。
またiPhoneでもデジタル端子からの音声入力に対応していないアプリでもこの4極ケーブルを使用します。
ようはスマホでよくあるマイク付きイヤフォンが使える機種なら使用可能ということです。
これらの場合単4電池4本を本体に入れる必要があります。
メーカー非推奨ですが、モバイルバッテリーなどでUSB端子からの給電する必要があります。
特徴③:ループバックなど配信に特化した機能
接続しているデバイス内の楽曲を、再生しながら演奏したり、通話中のBGMとしても使うのに便利なループバック機能を搭載。
小型のインターフェイスにループバック機能がついている機種はほとんどと言っていいほど存在しないので、これだけでもGO:MIXER PRO-Xの大きなメリット。
特徴④:豊富な入出力端子
コンパクトな本体ながら、入力11チャンネル、出力3チャンネルを備える豊富な入出力端子端子を装備。
LINE IN 1端子:ステレオ・ミニ・タイプ
LINE IN 2端子:ステレオ・ミニ・タイプ
GUITAR/BASS端子:標準タイプ(ハイ・インピーダンス対応)
SMARTPHONE IN/OUT端子:ステレオ・ミニ・タイプ(ステレオ、CTIA)
MIC端子:コンボ・タイプ(XLR、TRS標準)、バランス(ファンタム電源DC 48V、6mA)
HEADPHONE/HEADSET端子:ステレオ・ミニ・タイプ(ステレオ、CTIA)
マイクはXLRで接続できますし、必須なファンタム電源にも対応しているのでコンデンサーマイクを使うことで、ボーカルや声はスマホ内蔵マイクでは比にならないくらい、綺麗に入力できます。
またギター/ベースを直接接続できるハイインピーダンス対応端子、外部音源に適したステレオミニのラインイン端子などこれらを同時に使用できます。
例えば
カラオケを流しながら、
ボーカル用のマイク、ギターを接続して配信、
それらを自分のモニタリング用にヘッドフォンを接続するといった環境がこれ1台で簡単に実現します。
特徴⑤:手のひらサイズ
これら盛りだくさんの機能が、
104 x 155 x 41 mm
215g
という超コンパクトサイズに収まっています。
野外や複数人での配信や収録のための持ち運びにも大変便利。
これほどの機能と手のひらサイズを実現する製品は、ほかにはありません。
デメリット
スマートフォン用インターフェイスとしてはやや高価
デメリット①:PCとの接続は動作保証対象外
一般的なオーディオインターフェイスはパソコンとの接続前提ですが、GO:MIXER PRO-Xはスマートフォンの使用を前提に設計されており、パソコンとの接続はメーカー動作保証対象外です。
とはいえ付属のUSB-Cケーブルを使ってMacで入出力の動作はするようですので、デモ程度の録音では使えるでしょう。
デメリット②:スマートフォン用インターフェイスとしてはやや高価
市場相場価格は19,800円(税込)。
従来のスマートフォン用インターフェイスに比べると少し高価です。
とは言え、ループバック機能、iOS/Android対応、入出力などこれらの機能を満たした機種は存在しなかったのも事実。
むしろ1万円を切る製品はアナログ接続のみで、入力も1,2個、ノイズ面に不安が残る機種ばかりですから、
スマホ用にGO:MIXER PRO-Xさえあれば今後買い替える必要はないでしょう。
Roland GO:LIVE CAST / GO:MIXER PROとの違い
Rolandは従来からもスマホ用インターフェイスを3機種発売しており、特にコロナ渦に入った2019年には爆発的に売れたため、想定以上の早さで予定生産数に達したため3機種全てが生産完了となりました。
これらの生産完了品は新品中古問わず、通常価格より高く販売されているものもあるので、価格にも注意です。
それを踏まえて現在の需要を満たす機能をまとめ、今回のGO:MIXER PRO-Xが開発されたと言えます。
どこが進化したか、中古市場にある旧機種とどちらが良いか、機能面を比較してみます。
GO:MIXER PRO-X | GO:MIXER PRO | GO:MIXER | GO:LIVE CAST | |
4極アナログ接続 | ○ | × | × | ○ |
入力数 | 11チャンネル | 9チャンネル | 8チャンネル | 3チャンネル |
出力数 | 3チャンネル | 2チャンネル | 2チャンネル | 1チャンネル |
マイク入力 | XLR | XLR | XLR | XLR |
ファンタム電源 | ○ | ○ | × | ○ |
ギター(ハイインピーダンス) | ○ | ○ | ○ | × |
PADスイッチ | ○ | × | × | × |
ループバック機能 | ○ | ○ | × | × |
センターキャンセル | × | ○ | ○ | × |
USBバスパワー | ○ | ○ | ○ | × |
電源 | USBバスパワー/単4電池4本 | USBバスパワー/単4電池4本 | USB | USB |
メーカー推奨売価 | 19,800円 | 19,800円 | 11,000円 | 27,500円 |
GO:LIVE CAST
この中でGO:LIVE CASTは少し異質で、完全配信用に特化しています。
他の機種に無い機能として、SE(効果音)のボタンと本体に簡易内蔵マイクを搭載している点です。
またスマホ同様マイク付きイヤフォンなどを使える4極プラグにも対応。
しかし楽器への対応力は乏しく、向いてません。少し音量を上げると音割れを起こしてしまったり、以降の機種と比べても音質は良くありません。
その割にはループバックもついておらず、この中で最も高い価格ということもあり、かなり中途半端な製品という印象です。
GO:MIXER
ギター入力にも対応したインターフェイス。
アナログ接続ができないので、USB接続に対応していない機種は使用できません。
ファンタム電源非対応でコンデンサーマイクが使えない、ループバック機能非搭載のため、配信用としては微妙です。
センターキャンセル機能を搭載しているので、流している音源のボーカルを消してカラオケ音源風にしたり、ギターソロの練習でも使えたりします。
スマートフォン用オーディオインターフェイスとしてはまぁ使える感じでしょうか。
GO:MIXER PRO
ファンタム電源、ループバック機能も備えた配信初心者も経験者にも不足のない機能を搭載。
デメリットとしてはUSB接続のみのため、使えるデバイスが一部制限されてしまうことです。
こちらもセンターキャンセル機能も搭載。
新機種のGO:MIXER PROとの決定的な違いは、スマホとのアナログ接続ができないため、非対応機種やアプリが多い点です。
また新機種発売前には品薄のため新品5万円台で販売しているところもあり、その価格だともう少し待ってPRO-Xを選ばない理由は無いですね。
GO:MIXER PRO-X
旧機種GO:MIXER PROと見た目はほぼ同じですが、以下の点がバージョンアップしています。
・付属の4極 TRRS ケーブルで、スマートフォンのヘッドホン端子とアナログ接続可能。
・マイク付きイヤフォンが接続できるため入力チャンネルが11、出力数は3チャンネルに増加。
・アクティブピックアップなど出力の大きなギター/ベースの音割れに対応する[PAD GUITAR/BASS]スイッチ搭載。
・録音/再生の音質向上
旧機種から劣る点は、センターキャンセル機能が無い点です。
まとめ
スマートフォンやタブレットでライブ配信するためのインターフェイスとして、必要な機能が全て搭載されたGO:MIXER PRO-X。
USB接続により配信アプリはもちろん、LINEのグループ通話など一般的なアプリにも対応できるアナログ接続など、
スマートフォン・タブレットでの楽器/音声関係はこれ1台あれば完璧な、超おすすめスマホ配信用インターフェイスです。
2021年7月31日発売予定ですが、毎度のことながらRoland製品は初回分流通数は少なく、旧製品の売れ行きを考慮すると早い段階で売り切れが予想されます。
最強のスマホ用インターフェイスを探している人
GO:MXER PROが品薄でなかなか購入できなかった人は、早い段階でのご予約をおすすめします。