【ギター編】VOX amPlug2 vs Blackstar FLY Guitarレビュー【違い/選び方】

【ギター編】VOX amPlug2 vs Blackstar FLY Guitarレビュー【違い/選び方】

現役楽器屋店員のyosh(@yoshguitarblog)です。

 
家でアンプが鳴らせない。

いつでもどこでも練習がしたい。

amPlug2は種類がいっぱいあるけど何が違う?

どれを選べば良いかわからない。

という人のために、ギター用のVOX amPlug2とBlackstar amPlug全機種の特徴、選び方、おすすめ機種をご紹介します。

ベース編はこちらの記事にまとめました。

amPlugとは

amPlug(アンプラグ)は小型ヘッドフォンアンプです。

エレキギターのジャックへ接続し、amPlugにイヤフォンやヘッドフォンを接続するだけでアンプサウンドが得られます。

普通だったら、ギターとアンプをシールドでつなぎ、アンプにヘッドフォンを挿して、、、とケーブルだらけになったり準備も手間ですが、アンプラグならかんたんですっきり。

機種ごとにサウンドが異なりますが、それぞれ3種類のサウンドを切り替え可能。空間系エフェクターも内蔵しています。

さらにAUX IN端子を装備しステレオミニケーブルとスマホなどを接続すれば、YouTubeなどの音源を流しながら一緒にギターの演奏ができます。

電池無しで40gの軽量&コンパクトサイズなので持ち運びにも便利ですし、普段はアンプで練習していても夜間でもの練習に役立つなど、1個あると便利なアイテムです。

エフェクターの出力に繋ぐことで、お手持ちのペダルボードを使うこともできます。

価格は3,500円から4,000円前後と非常にお手頃で、アンプが買えない学生さんや、アンプは持っていても手軽に練習したい中から上級者にも人気です。

アンプラグはギター用がVOXブランドで6種類、Blackstarブランドで1種類と選ぶのに迷ってしまうほどのラインナップ。

全機種共通のスペック

接続端子ヘッドフォンアウト(ステレオミニ)
Aux In(ステレオミニ)
コントロールゲイン、ボリューム、トーン(BlackstarはISF)
電源単四電池 2本
電池寿命アルカリ電池・エフェクトoff:17時間
アルカリ電池・エフェクトon:11時間
マンガン電池・エフェクトoff:9時間
マンガン電池・エフェクトon:4時間
サイズ86 x 38 x 31 mm(プラグ収納時)
重量40g(電池含まず)

30分音を鳴らさないと自動で電源が切れるオートパワーオフもありますが、マンガン電池の使用だとかなり電池の持ちが悪いので、アルカリ電池や充電式の単4電池を使うことをおすすめします。

接続端子/使い方

インプットプラグは180度回転するので、一般的なサイドジャックからストラトの船形ジャックなど様々なギターに対応します。

こちら側にお手持ちのヘッドフォンまたはイヤフォンを接続します。

ステレオミニ端子なので一般的なスマホと同様のものが使えます。

ちなみに音質は使用するヘッドフォン・イヤフォンに依存するため、100均のようにあまりに安すぎるものはおすすめしません。音の良さは練習の質にも多大な影響がありますからね。

外部入力のAux Inもミニステレオ端子です。

コントロール

コントロールは左からゲイン、トーン、ボリューム。

ゲインコントロールで歪み具合の調整はできますが、機種によってその幅はかなり異なるため、好みの音を出すには機種選びが重要です。(選び方は後述)

また音色の調整はトーンコントロールのみのため、アンプのような細かい調整はできません。

Blackstar版はトーンコントロールが、特許取得のISFコントロールを採用しています。

内蔵エフェクト

エフェクトはコーラス、ディレイ、リバーブのいずれかが選択できます。

コンパクトエフェクターのように細かく設定はできませんが、それぞれエフェクトのかかり具合の深さなどが異なる3種類、つまり合計9種類の中から選べます。

FXボタンはコントロールの側面のボタン。(上記画像の右のボタン)

FXボタン: エフェクトを選 択します。押すたびにコーラス →ディレイ→リバーブ→エフェ クト・オフ→コーラス →・・・と切り替わります。また、選択 したエフェクトに対して、FXボタンを押したまま、STANDBY/ ON/MODEボタンを押すことによって、エフェクトのバリエー ションを3種類の中から選ぶことができます。バリエーション の種類は、ボタンを押したときに鳴るビープ音の回数で示しま す。

voxamps.comより引用

各機種の違い、音色一覧

amPlugは3つのモードを内蔵し、ゲインや音色が切替できます。

完全アナログ回路でオリジナルの真空管サウンドを再現。ギターやピックアップの違いによるサウンドの変化、ギター側のボリューム操作への追従性など、この価格では驚異的な設計

なんと現Lee Custom Amplifierの李氏が開発に携わっています。

STANDBY/ON/MODEボタンは約1秒間押したままにすると電源のON/OFF。

電源ONの状態でボタンを押すとモードが切り替わり、ランプの色が変わります。

全機種のモードの違いはそれぞれ以下の表の通りです。

 モード1(緑)モード2(橙)モード3(赤)
AC30トレモロ・オフトレモロ1(小)トレモロ2(大)
Classic Rockミッド・ブースト・オフミッド・ブースト1(小)ミッド・ブースト(大)
Metalミッド・カット・オフミッド・カット1(小)ミッド・カット・(大)
Cleanピュア・クリーンツイン・クリーンブティック・オーバードライブ
Bluesクリーンクランチリード
Leadブースト1ブースト2ブースト3
FLY Guitarクリーンクランチリード

こちらの動画からVOXブランド6機種の聞き比べができます。

Blackstarのサウンドは以下の個別項目のところでリンクを貼っています。

amPlug2 AC30 レビュー

ご存知VOXのAC30を再現した機種。

ゲインを最小にしても若干歪みます。ビートルズはもちろん、レッチリのようなカッティングなどにも合いますが、バリバリロックな単音ソロだと少し物足りなく感じる歪み量。

モードの2つをトレモロに割いてしまっているので、サウンドの幅が狭いのが難点。

逆に言えば唯一のトレモロ搭載anPlugとも言えますので、トレモロが欲しいという人はコレ1択。

amPlug2 Classic Rock レビュー

Marshall系サウンドのクラシックロック。

分厚くやや粒の粗い歪みでDeep PurpleからMR.BIGのようなハードロック系によく合います。ミッドブーストモードでソロもばっちり。逆にクリーンは出ません。

amPlug2 Metal レビュー

US製メタル・ハイゲイン・サウンドとのことでメサブギーのレクチを再現した機種。

Classic Rockとは対照的なキメの細かい歪みのメタルサウンドで低音域も心地よく、メタリカや近年のメタルコア的なブリッジミュートで刻むリフは最高。

モード切替でPANTERAのようなモダンヘヴィネスなドンシャリサウンドも楽しめます。

ハイゲインでも音の輪郭がはっきりしており空間系エフェクトを入れたソロも気持ちが良いです。

メタルをやりたいならコレ一択。

amPlug2 Clean レビュー

完全なクリーントーンが出せるのはコレかBluesですが、クリアでハイファイなクリーンが欲しいならCleanが良いです。

モード切替で温かみが加わるFender Twin Reverb風のサウンドと、ハイファイなまま適度に歪むブティック・オーバードライブにより、幅広く使えるサウンドです。

JazzやR&B、Neo Soul系ならコレ。

amPlug2 Blues レビュー

Cleanと同じく3つのモードで幅広いゲイン幅を持っているBlues。

クリーンモードはCleanの機種よりもっと甘いサウンド。クランチやリードになると輪郭のあるサウンドも出ますので、ロックにも十分使えます。

ブルースという名前ですが、Foo Fightersのようなアメリカンロックにも使える幅広さがあります。

amPlug2 Lead レビュー

よく歪むゲイン高めのディストーションサウンドが特徴の本機。

Van HalenとかB’zくらいのソロでも物足りないことは無さそうです。なので速弾きの練習にも良いかと。

ブースト3モードでゲインを上げれば、Metalほどの重低音は無いにしろブリッジミュートで刻めるくらいのサウンドにもなります。

Blackstar amPlug2 FLY Guitar レビュー

最も新しい機種にして、最も幅広いゲイン幅を持っているのがBlackstarブランドのFLY Guitar。

クリーンモードはCleanのようにハイファイで、ネオ・ソウルからファンクカッティングにも使えます。

クランチモードはBluesのようにしっかり歪み、ブルースからロックに使えます。

リードモードはLeadのようなハイゲインで、ハードロックな速弾き系やメタルのリフまで使えます。

ここまでそれぞれの特徴をまとめましたが、Jazzが好き=Clean、メタルが好き=Metalというほどはっきりと好みのジャンルが無い人、どれが好みかわからないという人は、

もっとも幅広いサウンドが作れるBlackstarが断然おすすめです。

amPlugの上位互換機種

というわけでもっともおすすめのアンプラグの機種はBlackstar amPlug FLY Guitarでしたが、amPlugのヒットを受けて、他社からさらに機能を増やした上位互換とも言える機種が登場しています。

VOXでは機種ごとだったアンプのタイプが1台に入って幅広い音作りができたり、無線でスマホとつなぐBluetoothオーディオ、USBオーディオインターフェイスなど全部入りのヘッドフォンアンプが、Fender Mustang MicroやNUX Mighty Plugです。

どちらも1万円くらいになりますが、予算が許すなら要チェックです。

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