発売から4年間で2000台以上売れた「VivieOwlMighty(オウルマイティ)」。
(おそらくMXR, tc electronicクラスの輸入エフェクターブランドの人気機種で、日本の出荷量がだいたい年間1,000台くらいと思われますので、新興ブランドとしては売れてる方かなと。)
そして今回、プロベーシストの意見と取り入れ回路を再設計した、「OwlMightyII」を発表。
OwlMighty II 特徴
相変わらず公式サイトの更新が遅いので(笑)twitterから引用です。
次の3つの機能を1台にまとめたお得感のある内容です。
マスターEQ
コンプレッサー
歪み
Master EQ
コントロールは
Bass(低域)
Mid(中域)
Mid-Freq(Midのどの帯域をコントロールするか)
Treble(高域)
開発者スタッフAが常々言っているのは
ギターのようにスタジオやライブハウスに常設されているMarshall JCM2000やRoland J-120などの定番アンプが存在しないため、ベースの音作りはやや困難。
ベースプリアンプを所持しその製品のEQの効き方などを把握することで、どのような環境でも自分の基本のサウンドを作りやすくするもの。
というコンセプトがおそらくあるのでしょう。
基本のサウンドはけっこうナチュラルな印象を受けました。
ベースつまみは公式文のとおり、「余計な低音は出ずに存在感が増すポイント」というのはその通り。
5弦のローにまで効きますし、キャビネットなどの影響でローがもたつく感じを消したり、スピード感を増したい、という時にはカットする方向でもいい仕事してくれそうです。
ミッドつまみはフリーケンシーつまみと合わせて、キャラクターを決定づけるように積極的に使えます。
ベース自体の素の音が良ければどちらも12時方向で問題ありません。それだけでも、少し解像度が上がったような感じが良いです。
一方トレブルは派手な音色変化というよりは、抜け具合を調整するような効き方です。
Comp
同社Fenne Compを基に1ノブで再設計。
プレイヤーを助けてくれる自然なコンプ感で、音質補正というニュアンスで使うのが良さそうです。
本体内部のディップスイッチで、ドライブチャンネルにもコンプレッサーをかけるか切替が可能。
Drive Channel
コントロールは
Level
Gain
Tone
Blend
トーンとブレンドを上手く使い、常時onにしてロックなどでゴリっと使うのに良さそう。
MasterEQを組み合わせても、SANS AMP Bass Driverのように90s-00sのバッキバキなミクスチャーサウンドは苦手そう。
あくまでも基本のサウンドとして使うことが前提という製品コンセプトでしょうね。
あとVivie製品に共通しているノイズが少ない点も〇。
フットスイッチ
右のフットスイッチがこのエフェクターのon/off切替。
左のフットスイッチがドライブのon/off。
サウンド
使う人が使えばかなり多彩ですね。
こちらの動画はおそらくラインの音ですが、ニュアンスは十二分に伝わると思います。
さらに言えばDTM卓録のサウンドはこれくらいのクオリティはいけますよということです。
OwlMighty II デメリット
入出力端子が乏しい
世の中のペダル型ベースプリアンプには
チューナーアウト
ダイレクトアウト(DI)
と言った機能を搭載したものも多いですが、Vivieにはそれらの類はありません。
その辺りの機能を使うユーザーは必ずしも多くないと判断し、あえてコストダウンのために非搭載したのでしょう。
Vivie Rhinotesとの違い比較
同社ベース用歪みペダルRhinotes(ライノーツ)。プリアンプ的な使い方ができるこちらの製品と比べてみます。
OwlMightyII | Rhinotes | |
フットスイッチ | 2つ | 1つ |
コンプレッサー | あり | なし |
Mid-Freq | つまみ | 400Hz or 800Hz切替 |
Brightスイッチ | なし | あり |
サイズ(mm) | 128 x 98 x 50 | 98x128x50 |
市場価格 | 29,480円 | 32,780円 |
音の違いについてざっくり言うと
Rhinotes・・・派手なハイゲインもカバー
歪みを使わない、もしくはローゲインを使う程度という方はOwlMightyII、
バッキバキに歪ませたい、それを曲中でon/off切り替えたい、クリーン用のプリアンプと併用するという方はRhinotesがおすすめ。
ブライトスイッチが派手にしてくれます。
基本の音作りをOwlMightyII で作り常時on、歪みをRhinotesという2台使いでの相性も良さそうです。6万円オーバーですが・・・
ちなみにサイズは横置きか縦置きかの違いで筐体は同じものを使用しています。
ユーザー思いの徹底的なコストダウンの一因ですね。