●海外から安く機材を買いたい
●少しでも高くギターやエフェクターを売りたい
という人のために、現役楽器屋店員のYosh(@yoshguitarblog)が、国際的な楽器販売サイトreverb.comの使い方と経験談を徹底解説。
まずはreverb.comを試してみてください。買ったり売ったりしなくても、デジマートとは違った楽しみ方(目の保養)ができますよ笑
私も日本で買うより海外から安く購入できたり、メルカリで売るよりも海外へ売った経験があるのでシェアします。
reverb.com購入は難しくない
reverb.comで海外から買うメリット
②:日本で手に入らないものが買える
③:日本よりも安く手に入るものもある
海外購入だけど日本語でわかりやすい
reverb.comは、慣れればデジマートと同じ感覚で海外から買えます。
表示は日本語です。
価格も日本円で表示されます。
支払いもクレジットカードか、PayPalが使えるので購入手続きも問題ありません。
日本語対応したスマホ用アプリもあり、暇なときについつい見てしまうくらい簡単です。
慣れればデジマートとの差は感じません。
日本で手に入らないものが買える
reverb.comではアメリカやヨーロッパをはじめ、世界中の国から出品されています。
日本に輸入代理店が無いブランド・メーカーのものなど、日本未発売の楽器・エフェクターが買えます。
日本よりも安く手に入るものもある
reverb.comでは新品も中古も販売されています。
送料を含めても日本で買うより安いものもあります。
直近なら円高のタイミング(1ドル120円〜130円)くらいだと、そのチャンスはさらに広がります。
ちなみに私はメルカリでは4万円前後で売れている中古エフェクターを、カナダから送料込みで32,000円ほどで買えました。
reverb.comで海外から買うデメリット
②:不良品に当たった場合の対応が大変
問い合わせは英語でする必要がある
サイトは日本語化されていますが、出品者は海外の人です。
商品ページの説明文や、問い合わせは主に英語で行われます。
しかし、中学生程度の英語の知識、もしくはGoogle翻訳、DeepL翻訳を使えばほとんど問題ありません。
ちなみに問い合わせもしないのであれば、ポチって届くまで英語の対応も一切必要ありません。
ビビることはないです。
不良品に当たった場合の対応が大変
一番のデメリットは、不良品が届いたときです。
それでも日本の通販よりも不良品に当たる確率が多いかと言えば、そんなことは無いです。
悪意のある出品者はreverb.comでも排除していますし、支払い方法にPayPalを使えば、泣き寝入りってこともありません。
それでも、運送事故や商品ページの説明不足などで、不良品が届かないとは言い切れません。
その時は英語でメッセージを送ることから始める必要があります。
でも、これをできる限りこれを避ける方法があります。
それは個人ではなく、出品者がお店であることと、評価が高いところであれば、リスクは下げられます。
また日本でもメルカリなどで買うと結局保証は無いので、その辺は割り切ってしまいましょう。
reverb.comで買う方法、購入の流れ
見てるだけでも楽しいreverb.com
見るだけでも目の保養になります(笑)
ぜひreverb.comのサイトを覗いてみてください。
買う予定がなくても、会員登録すれば気になる商品をお気に入り登録したり、探している商品が出品されたときに通知が来たりします。
評価が高いショップが安心
欲しい商品があったら、ショップの評価も見てみましょう。
点数が4.7以上で、 評価数が50件以上あればまず安心です。
その他にも、上の画像のお店のように優良出品者のバッジ、返答が早いバッジ、出荷早いバッジがついていれば、さらに信頼度が高いです。
配送事故でも起こらない限り、不良品が届くことは無いでしょう。
購入者情報入力の注意点
購入時の名前や住所の情報は英語で入力します。
住所は日本とは逆の順番です。
番地→町名→市町村名→県名の順です。
電話番号には最初の「0」の代わりに「+81」をつけます。
〒100-8111 東京都千代田区千代田1−1 電話番号 080-1234-5678
の場合は下記の表記になります。
zip cord 100-8111
1-1, Chiyoda, Chiyoda-Ku, Tokyo +818012345678
日本の住所を英語に変換してくれるサイトもあります。(https://kimini.jp/)個人情報を入力するので、使用は自己責任で。
支払いは買い手保護があるPayPalがおすすめ
支払いはクレジットカードかPayPalが利用できます。
PayPalは買い手保護がしっかりしており、万が一不良品や、説明と異なる商品が届いた場合には、PayPalを通じてクレームが入れられます。
PayPal側には日本語対応スタッフがいるので安心。
これを行うと、PayPalから向こうの販売者にお金が渡らないため、販売者は必ず対応しなければなりません。
こちらの言い分が正しかったり、販売者が対応をしなかったとPayPalが判断した場合は、お金が返ってきます。
発送されたら追跡可能
発送通知もreverb.comのサイトやアプリ内に通知が来ます。メルカリみたいな感じですね。
配送番号から荷物の状況が確認できるので、安心です。
到着・受け取りまでは早ければ1週間以下
日本郵便や、FedExなど配送業者が、自宅まで届けてくれます。
消費税等の支払いがあった場合は、このときに支払います。
北米なら発送から自宅に届くまで、早ければ1週間かかりません。
関税は無料、消費税は約6%だけど運次第では0円
日本では海外から楽器を輸入する場合、関税は無料です。
消費税はざっくり6%くらいです。
例えば10万円のギターを買ったら、税金が6,000円くらい。
通関手数料は国際郵便の場合は200円など、大した額ではありません。
ここで朗報。これら消費税と通関手数料は、税関のチェックを受けずスルーされることがあります。
つまり税金が無料になる!ことがある!
完全に運だと思って、払わなくてもよかったらラッキーくらいに思っておきましょう。でも割と高確率です笑
エフェクターを買ったときの体験談
私は先日エフェクターを購入したのですが、普通にヤマト運輸で受け取りできました。
そのときに支払いはありませんでした。
発送のダンボールも傷やへこみがなく、中身も緩衝材で丁寧に梱包されていました。
reverb.comで売ってみた
メルカリやヤフオクよりも、少し面倒ですが、日本で売るよりも高く売れるものもあります。
実際に何回か売ってみました。
出品商品の注意点
エフェクターや多くのギターを海外に売ることに問題はありません。
ただし、希少な木材の中には海外に発送することが法に触れるものもあります。
ワシントン条約(CITES)の対象の絶滅危惧種の木材、主にブラジリアン・ローズウッド(ハカランダ)、ホンジュラス・マホガニーなどは送るのは辞めましょう。
数年前はローズウッドも禁止されていましたが、2023年現在は緩和されており普通に発送できます。
マホガニー(ホンジュラスで無い)、メイプル、アッシュ、ローズウッド、エボニー、バスウッドなど、一般的なギターに使われている木材の輸出入は問題ありません。
出品から発送までの手順
step1.相場の価格を調べる:日本より高いか
メルカリで売るよりも手間は若干かかるので、日本で売るより高い場合に活用しましょう。
売りたいギターやエフェクターの品番を、reverb.comで検索するだけです。
step2.価格をつける:送料込の方が売れやすい
販売価格は送料込みにした方が、売れやすいです。
エフェクターでも数千円、ギターだと1〜2万円はします。
つまり、日本で売るよりもそれ以上高いものが狙い目です。
送料を設定することもできますが、地域ごとの送料を調べるのとか面倒なので、私はやってません。
また価格交渉されることも多いため、あえて高めの価格で一度出品してみるのもおすすめです。
EMSは重量と配送地域で送料が決まります。
エフェクターの場合は1kg、ギターの場合はハードケースとダンボールなどの梱包材を含めて、10kgもいかないと思います。
EMSの料金だとこれくらいです。
地域 | 中国・韓国・台湾 | アジア(中国・韓国・台湾を除く) | オセアニア・カナダ・メキシコ・中近東・ヨーロッパ | 米国(グアム等海外領土含む) | 中南米(メキシコを除く)・アフリカ |
---|---|---|---|---|---|
1kgまで | 2,200 | 3,150 | 4,400 | 5,300 | 5,100 |
10kgまで | 10,600 | 13,350 | 23,500 | 27,100 | 29,700 |
※表は2023年4月現在の価格です。送料は変わることもあるので、最新の情報はEMSのホームページを確認ください。
step3.コメントを書く:パクってOKのテンプレあります
ギターの場合は傷の有無や、ネックの状態など記載しないと、トラブルになる可能性があります。
これも中学生レベルの英語で問題ありません。伝われば良いのです。私も中学レベルの英語ですが、以下のようなコメントを書きました。
購入してくれた人に確認してみたところ、理解できるよ!とのことでした。
(ボディにいくつかの打痕と傷があります。)
Frets remain 80%.
(フレットは80%残っています。)
Some screws are rusted but no problem to adjust.
(いくつかのスクリューが錆びていますが、調整できます。)
No problem to play.
(演奏上問題ありません。)
Buyer have to pay all customs duty. if you have any question about it, please contact your country’s customs office.
(購入者がすべての税金を払う必要があります。不明点はあなたの国の税関に問い合わせください。)
step4.写真を撮る
写真は売れ行きに大きく関わります。
でも高級カメラを使う必要はありません。今のスマホも十分いい写真が撮れます。
コツはピントをあわせることと、散らかったところで撮らず背景もキレイにすることです。
明るさも大事です。日中カーテンを開けて太陽光で撮るのもおすすめ。
構図は上手なお店の写真を参考にすると良いでしょう。
傷などの状態もわかるアップの写真も、隠さず撮りましょう。クレームつけられるとかなり大変です。
step5.出品後1ヶ月以上反応が無いなら値下げ
出品すると、閲覧数やお気に入り登録数などが確認できます。
1ヶ月経ってもお気に入り登録が増えない場合は、値段を下げてみると良いです。
step6.メッセージのやり取り、価格交渉
問い合わせのメッセージが合った場合は、英語で回答する必要があります。
価格交渉は希望価格とメッセージが届きます。
価格交渉のシステムはメルカリよりも有能です。
いくらで交渉が来ているかは他のユーザーに見えませんし、希望価格に承諾すれば、自動的に販売完了になり、相手の支払い待ちになります。
希望価格が安すぎる場合は、こちらから逆交渉も可能です。
step7.梱包
エフェクターの場合は、プチプチで3重くらいに巻いて、段ボールに新聞紙などの緩衝材と共に振っても動かないくらい詰めれば大丈夫です。
ギターの場合はハードケースに入れてから、段ボールに入れるのがベスト。
私はギグバッグに入れて海外に送ったことありますが、問題ありませんでした。
まずギター本体に直接プチプチで3重くらい巻いてから、ギグバッグに入れます。
ギグバッグも3重にプチプチで巻いてから、段ボールへ入れます。
段ボール内は、新聞紙を敷き詰めてギターが動かないようにします。
段ボールには大きく「FRAGILE」(壊れもの)と各面に書いておきました。
step8.発送は郵便局(EMS)が簡単
https://www.int-mypage.post.japanpost.jp/mypage/M010000.do
海外への発送は郵便局が受け付けてくれるEMSが最もかんたんです。
このサービスに入力すれば、送り状はもちろん、それ以外に必要な書類も発送先の国に合わせて作成してくれます。
出来上がった書類を印刷して、郵便局に持って行けばOKです。
step9.発送後は配送伝票番号を登録
EMSの送り状にはJPから始まる送り状番号が記載されています。
reverb.comの配送伝票番号に入力して登録すれば、購入者にも発送の通知が送られます。
売ってみた体験談
私は日本で5,6万くらいにしかならなさそうなギターを、12万円で出品しました。
しかし反応がなく、10万円に値下げしたら価格交渉を受け取りました。
7万円くらいで交渉されたのですが、8.5万円で逆交渉したら無事売れました。
発送は前述の通り、日本郵便のEMSで送り状作成、コンビニで印刷し、ちょっと大きめの郵便局に持ち込みました。
ちょっと大きめの郵便局でも、ギターくらいのでかい荷物を海外に送ることは珍しいのか、郵便局員の方が担当部署に電話したり、15分ほど待っていました笑
このとき「ギターに何の木材が使われているか」を聞かれました。
「アルダーとメイプルとエボニーだからCITESにひっかからないです。」
と伝えたら、特に問題なく受け付けてもらえました。
日本製だけでなく海外製も高く売れる
最近は海外でもジャパンビンテージが人気です。
70-90年代のギブソンやフェンダーのコピーモデルですね。GrecoやTokai、FERNANDEなど。コピーじゃないですが、Orvileなんかも需要があります。
そして意外とアメリカ製ギターも高く売れます。
ここ数年で世界的な物価上昇があり、新品の価格が高くなったことで、相対的に中古ギターの価格も上がったからです。
数年前に買ったフェンダーやギブソンが、購入時より高く売れることもあります。
あと穴場なのが、日本ではあまりメジャーじゃない海外アーティストのシグネチャーモデルだと、日本で売るより高く売れます。
このようなシグネチャーモデルは韓国製やインドネシア製でも、日本より高く売れるケースがあります。
現代では海外間の取引は難しくありません
物流、インターネットやそれにまつわるサービスの普及により、海外へ売ったり、買ったりのハードルはかなり下がりました。
ギターライフをさらに充実させるために、まずは閲覧から始めてみてください。
今よりもっと機材沼にはまれるかもしれません笑