Jackson Guitarsはこれまで神田商会が日本の代理店でしたが、2021年より本国と同じくFender流通となりました。
フェンダーはプロモーションにかける情熱がすごいですから、今までよりもメディアや楽器店でJacksonを目にする機会が増えるでしょう。
Jackson Guitars主なボディシェイプ
Dinky(ディンキー)
ストラトシェイプを若干小ぶりに、ホーンも鋭角にしたシェイプ。
コンポーネント系の多機能ストラトスタイルのギターは、今やジャクソンブランドを超えて「ディンキーシェイプ」と呼ばれています。
スルーネック構造がメインのジャクソンにおいて、ボルトオンジョイントが採用されているのも特徴です。
Soloist(ソロイスト)
前述のディンキーをスルーネック構造にしたのがソロイスト。
スリップノット の ミック・トムソン モデルもこのソロイストです。
メタルギタリストに人気を博しているジャクソンですが、Fenderとの契約解消直後のジョンメイヤーがピンクのソロイストを使っていたことも話題になりました。
Rhoads(ローズ)
ランディVの愛称で親しまれる本シェイプは、その名の通りオジーオズボーンの初代ギタリスト ランディ・ローズ 考案の左右非対称V。
ランディはもちろん、メタリカのカークハメットも1音下げチューニング用で愛用しています。
King V(キングV)
RATTのロビン・クロスビーのためにデザインされたランディVのような鋭角な左右対称V。
アンスラックスのスコット・イアンモデルはピックガードを採用したKing V。
トリヴィアムのコリー・ビューリーや元マシンヘッドのフィル・デンメルモデルもKing Vがベースになっています。
Kelly(ケリー)
ギブソンのエクスプローラーをジャクソン流にアレンジ。
元メガデスのマーティ・フリードマンがメガデス時代に愛用していました。
Warrior(ウォーリアー)
ESPのランダムスターにも似た変形ギター。
リンプビズキットのウェス・ボーランドも使用しています。あと個人的にはオールザットリメインズのオリ・ハーバートも愛用していました。
シリーズごとの特徴
シリーズ | 生産国 | 価格帯(円) |
JS Series | 中国 | 30,000~100,000 |
X Series | インドネシア | 70,000~150,000 |
Pro Series | インドネシア(一部メキシコ,韓国) | 120,000~250,000 |
MJ Series | 日本 | 250,000~400,000 |
USA Select | USA | 450,000~ |
Custom Select | USA | 600,000~ |
JS Series
Jacksonブランドのエントリーシリーズ。
正真正銘ジャクソンブランドとオリジナル同様のボディシェイプデザインながら、初心者やコレクション用にも購入しやすい3万円台前後からラインナップ。
中国製ながらも見た目だけなく数多くのジャクソンのスペックを備えています。
メタル好きなら下手なロック向けギターを買うよりも、このシリーズが最初の1本でも良いでしょう。
指板にはローレルやアマランスなど低価格帯ギターに多用される木材を使用。
オリジナルのJacksonはボディ材ポプラを使用していましたが、上位機種にそれは無く、JSシリーズで採用されているのは指板材と同じく価格面からと思われます。
・ボルトオン構造
・スカーフジョイントとグラファイト強化ネック
・コンパウンドラディアス指板
・ジャンボサイズのフレット
・Floyd Rose Licensed Jackson Double-Locking Tremolo
・Jacksonオリジナルの高出力ピックアップ
X Series
JSシリーズをベースに、ピックアップやハードウェア類をグレードアップし、インドネシアにて製造されています。
加えて7弦、8弦などの多弦モデルやマルチスケールなどの特殊なモデルは他ブランドと比べて、低価格でラインナップしています。
・セットネックまたはスルーネック
・スカーフジョイントとグラファイト強化ネック
・コンパウンドラディアス指板
・Floyd Rose Special
・ダンカンデザインドもしくはセイモアダンカン製ピックアップ
Pro Series
アルダーやマホガニーボディ、エボニー指板といったスタンダードな木材を採用。
スルーネック構造と、主にセイモアダンカン製ピックアップを搭載。
主なモデルは10万円台半ばでこれらのスペックを備え、他ブランドと比較しても魅力的。
多くのモデルはインドネシアで製造されますが、モデルによっては韓国やメキシコ製モデルも存在します。
・スルーネック
・スカーフジョイントとグラファイトにて強化されたネック
・コンパウンドラディアス指板
・Floyd Rose® 1000 Series
・ダンカン、ディマジオ
MJ Series
日本製JacksonがMJシリーズとして復活。
90年代当時から2011年に製造していた中信楽器製造製は自己破産したため日本製Jacksonは終了していました。
旧日本製は10~20万円くらいだったのに対し、MJシリーズは25万から30万円くらいがメインの価格帯。
Jacksonの特徴的なスペックやルックスにハードウェア類にはGOTOH製をメインに、サイドポジションにLuminlayを採用するなど現代的なギアに仕上がっています。
・グラファイトにて強化されたネック
・コンパウンドラディアス指板
・Gotoh GE1996T Double-Locking Tremolo + Floyd Roseナット
・ダンカン製もしくはディマジオ製ピックアップ
USA Select
USA製によるフラッグシップシリーズ。
スペックだけを見るとMJシリーズとの大きな差は無く、ネックには柾目を使用したり、Floyd Rose Originalを採用している程度ですが、アーティストシグネチャーモデルは本人モデルと同等の仕様。
・柾目メイプルスルーネック
・スカーフジョイント
・コンパウンドラディアス指板
・Floyd Rose Original Tremolo
・ダンカン製もしくはディマジオ製ピックアップ
Custom Select
USA製の中でもワンオフのカスタムモデルを製造。2021年6月現在のところ、日本からのカスタムオーダーの受付体制はありません。
オーダーシート、カラーチャートは本国サイトで確認できます。