ESPの国内限定廉価ブランドEdwards。
ちなみに海外でのESPの廉価ブランドはLTDです。
そしてE-IIは主にアメリカ市場を意識したブランド。
ESPの価格が高騰し過ぎて、廉価版との差が広がったため、その従来のESPのプライスゾーンに充てた商品開発をされています。
そしてEdwardsとE-IIはMADE IN JAPANとして認知されていると思います。
Edwardsは定価で10万円台半ばほど、E-IIは定価で20万円台半ばほど。
そしてこれらはどちらも純国産ではありません。
と、考えると国産フェンダーやフジゲンなど、純国産でも10万円切るものは企業努力がスゴイ、というか人件費削減の楽器業界の闇・・・・・
ともかく、クオリティとしては純国産の方が高い!とも一概には言えません。
こちらは海外のESP公式ページのフォーラムより引用。
E-IIとEdwardsは中国製!?
Edwardsのさらに低価格帯の入門者向けブランドとしてGrassRootsがございます。
こちらはESPの中国工場にて生産されています。
一般的な中国製のようなOEM (現地の中国工場に、ブランドだけ挿げ替えている) 製造ではなく、あくまでもESPの自社工場が中国にあるという具合です。
これはYAMAHAの中国製アコギと同じですね。
ちなみにヤマハの中国製にはMADE IN CHINAと表記せずMADE IN YAMAHAと表記されています。
話を戻すと自社工場なので、日本でのギター製造のノウハウはフル活用しクオリティを上げ、中国生産による人材費で価格を下げています。
なので日本のクラフトマンが技術指導や品質管理のために、定期的に中国工場へ赴いています。
エドワーズとE-IIはこのグラスルーツと同じ工場で生産されています。
GrassRoots、Edwards、E-IIの違い
じゃあなんでこんなに価格が違うのか?ということですが、
GrassRoots・・・中国工場製造そのまま
Edwards、 E-II ・・・中国工場にて製造されたものを日本にてセットアップ
という違いです。
具体的にはフィニッシュまで完成したボディと、フレットまで打込み済みのネックを中国工場にて作製。
それらをESP新東京工場にて、 フレットサイドの処理やすり合わせ及びナット溝の調整と
ピックアップなどの電装系パーツやペグ・ブリッジなどを取り付け、最終セットアップしています。
E-IIやEdwardsは実際どうなのか?
ブランドの違いは主に
E-II・・・ESPオリジナルモデル。塗装も含めクオリティは高い。
そしてEdwardsとE-IIの価格差ですが、
すでにエドワーズは現在あまり大量生産していません。
E-IIを見た方ならわかると思いますが、中国工場の塗装などの技術も非常に品質は上がっており、それだけ人件費も上昇しているようです。
そのため日本市場のみに向けたEdwards製品よりも、海外輸出がメインのE-IIの製造にシフトした方が採算が取れるのでしょう。
そしてこのE-IIのフレットサイドの処理やナット溝調整の丁寧さは、ほぼESPと遜色ありません。
というわけでESP系ギターが好きな方は価格を無理してESPを選ぶよりも
中国工場での製造と、弾き心地に直結する最終組込をESPレベルで行うことと、
ESPのようなスペックオーダーを廃しカタログスペックモデルのみに絞ることで、
価格を下げたE-IIを選ぶのも決して悪くありません。
事実、故 藤岡幹大氏もBABY METALのワールドツアーでもE-IIの7弦モデルに絶大な信頼を置いていました。
方やEdwardsは、もう少し安いですからどうしてもESPと同等モデルのセットアップとまではいきません。
それでも個人的には、ライブで使用するなどのレベルでも全く不満はないクオリティがあると思います。
冒頭にも少しお伝えした、純国産の10万円アンダーのギターよりも、
最近のプレイヤーに好まれるモダンな仕様である
・大きくて高さのあるフレット
・フラット気味の指板ラジアス
による、弦高の下げやすさを求めている方にはおすすめです。