2018年の楽器フェアにて発表されたAria Pro IIのカスタムショップにあたるブランド「AP2」。
楽器フェアで実機を触った時からピンと来ましたが、
こちらのギターはあのT’s Guitarsにて製造されています。
Aria Pro2と言えばPEですが、T’s Guitars製となれば
デタッチャブルのSuper Strat系がやはり注目すべきポイントです。
MAF SERIES
アリアは従来のユーザーだけでなく新たなユーザーを取り込むために
バーサタイルなコンポーネント系ギターを新たに開発しました。
ハードウェアはこの手のギターではもはや定番となった
GOTOH 510T-FE1ブリッジとSG381 MG-Tロック式ペグを採用しています。
このMAF-8230CP SDBLなんかは HSH配列ですが 、見た目はもろT’s GuitarsのDST-DX22ですw
とは言え1弦側のカッタウェイをボディトップまで滑らかに仕上げたり
ウッドマテリアルは全く異なるなど、独自性も取り入れています。
価格
T’s Guitars製なので当然ハイクオリティですが、
このAP2の最大のポイントは価格にあります。
上記の MAF-8230CP は定価で 290,000円(税抜)で、
一方T’s GuitarsのDST Drop Topは参考価格で 347,000円(税別)です。
OEM生産であるAP2の方が、ODMブランドであるT’s Guitarsの方が高いという不思議なことになっています。
通常1社挟むことでユーザーへの価格は高くなりがちですが、この秘訣はなんでしょう?
ひとつは木材の違いです。
AP2のスペックには Flame Maple Top としか表記されていませんが、
実物を見る限りではT’sでは4Aグレードくらいの位置づけの高品質な材です。
これでは安くなりません。。。
一方、指板材はメイプルもしくはパーフェローで、
現在ローズやエボニー指板はラインナップされていません。
昨今ローズウッドの代替品としてパーフェローが普及していますが、
材の特性としてはローズよりも硬質で、エボニーの方が音響特性は近いです。
またボディ材はT’sではアルダーがポピュラーですが、
AP2はよりモダンな印象のアッシュ材を採用しています。
とりたててスペックからはいたずらにコストを下げている感じはしないので、
トップ材以外のグレードはT’sブランドで使用しているよりも、やや劣るものを使用しているのかもしれません。
でないと、つじつまが合いませんwww
もしくは荒井貿易が最初はブランド普及のために超薄利な価格設定にしているのか
T’sブランドが利益をしっかりとっているのでしょうか。。。
だからと言ってT’s Guitarsが下手な木材を仕入れるわけがありませんから、
いずれにしろコスパはかなり高いですね。
まとめ
ある意味T’s Guitarsを割安で手に入れる裏技的なブランドのAP2。
見かけたらぜひ試してみてください。