Roland CUBE Street EXレビュー
・ストリートでエレキギターを使いたい
・弾き語りを1台のアンプで完結させたい
という人におすすめのストリート向けギターアンプをご紹介します。
Roland CUBE Street EX特徴
●エレキギター用アンプモデリング搭載
●頑丈さがありながらも可搬性に優れた7.4kg筐体
●20cm(8インチ)スピーカー×2、ツィーター×2でワイド・レンジなステレオ再生
●最大5系統入力可能、ステレオリンクで8系統入力
特徴①:50Wの大出力を単三電池8本で駆動
付属のACアダプターの他、単三電池8本で駆動します。
最大出力は50W(25W+25W)。
演奏環境や電池の消耗を防ぐために、出力を3段階で切替が可能。
ECO:20時間/10W
NORMAL:10時間/25W
MAX:5時間/50W
※駆動時間はニッケル水素充電池仕様の場合。
特徴②:エレキギター用アンプモデリング搭載
バッテリー駆動ギターアンプの中でも、CUBE Street特有の特徴が、エレキギターに完全対応している点です。
BOSSのマルチエフェクターで培ってきたデジタル技術により、アンプモデリングとエフェクターを内蔵しています。
アンプタイプはゲイン幅が異なるClean/Crunch/Lead、そしてエレキギターをアコギサウンドに変換するAcoustic Simulatorと、あらゆるジャンルに対応できます。
エフェクターにはコーラス、ディレイ、リバーブを搭載。
フットスイッチを接続すれば足元での操作も可能。
ギターの音色切替以外にも、ボーカルのリバーブとMCの時にoffにする、といった使い方もできます。
特徴③:頑丈さがありながらも可搬性に優れた7.4kg筐体
ABS樹脂を使用した筐体は頑丈でありながら、本体も7.4kgと、一般的な50Wギターアンプより軽量なため、持ち運びにも便利。
別売オプション品として専用ケースCB-CS2も用意されています。
特徴④:20cm(8インチ)スピーカー×2、ツィーター×2でワイド・レンジなステレオ再生
下位機種CUBE Streetよりもサイズが大きく、低音の再生に優れた20cmのスピーカー2基に加え、
クリアな高音域が再生できるツイーターも2基搭載。
ワイドレンジになり、音質が向上しています。
特徴⑤:最大5系統入力可能、ステレオリンクで8系統入力
入力は全部で5つ。
●MIC/INSTRUMENT
XLRとフォーンいずれかが挿せます。
マイクもしくは楽器(ライン入力)をスイッチで切り替え。
このチャンネルのみに効く独立した3バンドEQとボリューム、リバーブを装備。
●MIC/GUITAR
XLRとフォーンいずれかが挿せます。
エレキギターのモデリングアンプ、アコギもしくはマイクを切り替え。
こちらも独立した3バンドEQとボリューム、リバーブに加え、コーラスまたディレイを装備。
●LINE IN
フォーン端子のL/R 2系統に対応。
ボリュームのみ。
●AUDIO IN
iCUBE Linkに対応したステレオミニ端子。
コントロールはボリュームのみ。
付属の4極ケーブルでスマホと接続し、専用アプリを使うことで、スマホ内の音源を再生しながらアンプで鳴らしている音を、スマホへ送り録音などを行えます。
●AUX IN
モノラルフォーン端子で独立したコントロールはありません。
この端子とLINE OUT端子を使って、もう1台のCUBE Street EXと接続して出力を大きくするステレオリンク機能も備えています。
この機能により、4系統+4系統=合計8系統の入力を備えた簡易PAシステムとしても使えます。
デメリット
●アンプモデリングにゲインコントロールが無い
●2台使用のステレオリンクはコスパが悪い
デメリット①:Bluetooth非対応
無線接続によりオーディオを再生するBluetoothには非対応です。
外部音源を再生するためには、ステレオミニプラグケーブルでAUDIO IN端子に入力する必要があります。
デメリット②:アンプモデリングにゲインコントロールが無い
バッテリー駆動で出力も大きいエレキギター対応というのがCUBE Street EXの最大のメリットですが、
残念ながらゲインコントロールつまみがありません。
ゲインはクリーン、クランチ、リード(ハイゲイン)という3段階切替のみです。
細かな設定をしたい時は別途エフェクターが必要です。
しかし、ほかのアコギアンプなどでは普通の歪みエフェクターとエレキギターを接続してもギャンギャンな音になってしまうため、さらにモデリングアンプやIRでライン出力する必要があります。
そのため愛用のエフェクターをそのまま使えるという意味でも、エレキギターを使うならやはりCUBE Street EXアドバンテージはあります。
デメリット③:2台使用のステレオリンクはコスパが悪い
ステレオリンクで8系統入力の簡易PAとしても使えるのですが、
2台そろえると12万円弱もしてしまいます。
これだと専用の簡易PAシステムなどの予算と変わりません。
普段はギターアンプや弾き語りセットとしてメインで使い、たまにさらに出力が欲しいという人や、
仲間内で持ち寄ってステレオリンクさせるという感覚で考慮した方が良いでしょう。
CUBE Street II比較
CUBE Streetの上位機種として2014年に発売したEXですが、2021年にCUBE Streetが2としてリニューアル。
数々の機能が追加されたことで、EXのアドバンテージは出力の大きさ、スピーカー数による音質の高さくらになりました。
イベントなどで音量が欲しいという場合では無く、ストリートやレジャーで使いたいという目的であれば、約2万円価格が安いCUBE Street IIをおすすめします。
詳細はこちらの記事をご覧ください。
BOSE S1 Pro Systemとの比較
CUBE Street EX | S1 Pro System | |
ブランド | Roland | BOSE |
インプット | 5(マイク/ラインorギター/ステレオライン/ AUDIO IN / AUX IN) | 3(マイク/フォーン x 2 + Bluetooth or ステレオミニ) |
EQ | マイクch, ギターch共に3バンド | 2バンド |
エフェクト | コーラス/ディレイ、リバーブ | リバーブ |
Bluetooth | なし | あり |
その他端子 | iCUBE Link、AUX IN、ラインアウト(ステレオリンク)、ヘッドフォン、フットSWx2 | 標準ライン出力 |
出力 | 50W/25W/10Wの3段階 | 60W |
スピーカー | 20cm(8インチ)スピーカー×2、5cm(2インチ)ツィーター×2 | 2.25インチドライバー×3、6インチウーハー×1 |
電池 | 単三電池8本 | リチウムイオンバッテリー |
電池駆動時間 | 5時間(50W時)、10時間(25W時)、20時間(10W時)※ニッケル充電池 | 4から6時間 |
サイズ | 490 x 341 x 305mm | 286 x 330 x 241 mm |
重量 | 7.4kg | 7.1kg |
市場相場価格 | 59,950円 | 76,300円 |
S1 Proは独自構造のスピーカー配列により、サウンドはかなりハイクオリティ。
Bluetoothオーディオも非常に綺麗です。
アコギやマイクのトーンに最適化させるTONEMATCHスイッチも装備し、すぐにナチュラルで艶のあるサウンドが得られます。ライン入力の際はoffにもできます。
エレキギターを接続する際は直接挿さずに、マルチエフェクター等でライン出力にする必要があります。
サイズは若干コンパクトかつ軽量で、バッテリーは充電式を内蔵します。
・充電式バッテリーで駆動させたい
・アコギの音質にこだわりたい
・Bluetooth接続で音源を流したい
・単三電池8本駆動させたい
・エレキギターも使いたい
・5系統の入力をフルに使いたい