・10万円以下の良いマルチエフェクターを探している
・GX-100とGT-1000の違いと選び方は?
という人にのために現役楽器屋店員のyosh(@yoshguitarblog)が BOSS GX-100をレビューします。
GX-100の特徴
①:GT-1000直系クオリティの豊富なエフェクト
②:自由度の高いサウンドメイク
③:タッチディスプレイと組み合わせた操作性
④:その他便利機能
⑤:Bluetooth接続(別売アダプター)
特徴①:GT-1000直系クオリティの豊富なエフェクト
BOSSのフラッグシップモデルGT-1000より受け継いだ150種類以上のBOSSエフェクトと、23種類のAIRDプリアンプを搭載。
アップデートされたGT-1000同様、ギターに加えてベース用アンプ・エフェクトも内蔵しています。
外部IRを取り込むことも可能です。
こちらの動画ではプリセットの音色が聞けます。様々なジャンルに対応できるバリエーション、エレキギターなのにアコギサウンドや飛び道具まで、幅広さがうかがえます。
特徴②:自由度の高いサウンドメイク
接続順や組み合わせをカスタマイズできる15個のエフェクトブロックにより、様々なサウンドメイクが可能です。
外部のエフェクターをGX-100内のルーティングの好みの場所に使ったり、GX-100のエフェクトでアンプの前にワウやブースターを、歪みの後に空間系を使うというような4ケーブルメソッドに対応できるセンドリターン端子も搭載。
フットスイッチでの操作はバンク切替とコントロールスイッチ2個を使ったパッチ切替するメモリーモードと、エフェクトボードの様にパッチ内のエフェクターをon/off切替するマニュアルモード、さらに任意の機能を自由にアサインも可能です。
BOSSのスイッチャーでも好評なカレントナンバー機能を搭載。選択中パッチのフットスイッチを踏むと任意の機能を使え、例えばブースターやディレイのon/offを使うなど、CTLスイッチを外部接続することなく増やせるようなものです。
AIRDプリアンプモデリングは最大2個同時使用可能で、ミックスしたりL/Rで出力することもできます。
MIDIのインアウトも備えており、対応の外部エフェクターやアンプの操作もGX-100から一括で行うことができます。
特徴③:タッチディスプレイと組み合わせた操作性
BOSS初のカラータッチディスプレイが採用されました。ルーティングのエフェクトブロック追加や接続順の変更などを、ドラッグ操作で行うことができます。
これに画面に配された4つのつまみでパラメータ調整、各種ボタンで快適な操作性を実現しています。
特徴④:その他便利機能
今やマルチエフェクターでは当たり前ですがUSBオーディオインターフェイスとしてももちろん機能します。GX-100で作ったサウンドをそのままDAWソフトへ録音可能。専用アプリでサウンドメイクや保存やロードも可能。
ヘッドフォン接続など自宅での練習にも便利です。
また最大38秒のルーパーはソロパフォーマンスやアドリブ練習にはもちろん、フレーズを再生した状態でエフェクトの変更や調整ができるので、サウンドメイクがはかどります。
チューナーはクロマチックでディスプレイ左半分に単音を、右半分に復音(ポリフォニック)チューナーを表示します。
特徴⑤:Bluetooth接続(別売アダプター)
別売ですがBluetooth Audio MIDI Dual Adaptor(BT-DUAL)を接続すれば、スマートフォンやタブレットからワイヤレスでBOSS TONE STUDIO(iOS/Android)でのサウンドメイクが可能。さらにオーディオ再生しながら演奏ができます。
GX-100とGT-1000との仕様違い比較
GX-100 | GT-1000 | |
---|---|---|
サンプリング周波数 | 48kHz | 96kHz |
AD/DA | 24ビット | 32ビット |
AIRDアンプ | 23種類 | 23種類 |
最大同時使用エフェクト数 | 18ブロック | 26ブロック |
メモリー | 200(ユーザー)+100(プリセット) | 250(ユーザー)+250(プリセット) |
フレーズループ | 38秒(モノ) 19秒(ステレオ) | 38秒(モノ) 19秒(ステレオ) |
チューナー内部検出精度 | ±0.1cent | ±0.1cent |
フットスイッチ | 8個 ・BANKアップ/ダウン ・コントロール2個 ・パッチ/エフェクトスイッチ4個 ・エクスプレッションペダル | 10個 ・BANKアップ/ダウン ・コントロール3個 ・パッチ/エフェクトスイッチ5個 ・エクスプレッションペダル |
コントロール | ・EFFECTSボタン ・CTL/EXPボタン ・MENUボタン ・EXITボタン ・WRITEボタン ・IN/OUT SETTINGSボタン ・PAGEボタン ・1~4つまみ ・SELECTつまみ ・OUTPUT LEVELつまみ | ・EFFECTボタン ・MENUボタン ・EXITボタン ・WRITEボタン ・PAGEボタン ・1~6つまみ ・OUTPUT LEVELつまみ |
ディスプレイ | カラーグラフィックLCD(480×272ドット)タッチ・スクリーン付 | グラフィックLCD(512×160ドット、バックライト付き) |
アウトプット | ・OUTPUT(L/MONO, R)端子 ・PHONES端子:ステレオ標準タイプ | ・MAIN OUTPUT(L/MONO、R)端子 ・SUB OUTPUT(L、R)端子:XLRタイプ ・PHONES端子:ステレオ標準タイプ |
センドリターン端子 | ・SEND端子、RETURN端子:標準タイプ | ・SEND1端子、RETURN1端子:標準タイプ ・SEND2端子、RETURN2端子:標準タイプ |
コントロール | ・CTL3, 4/EXP2端子 ・AMP CTL1, 2端子 | ・CTL4, 5/EXP2端子 ・CTL6, 7/EXP3端子 ・AMP CTL1, 2端子 |
その他接続端子 | ・USB COMPUTER端子:USB Bタイプ ・MIDI(IN、OUT)端子 ・Bluetooth ADAPTOR端子:専用タイプ | ・USB COMPUTER端子:USB Bタイプ ・MIDI(IN、OUT)端子 |
サイズ | 460 x 193 x 73 mm | 462 x 248 x 70 mm |
重量 | 3.5kg | 3.6kg |
市場相場価格 | 69,850円 | 110,000円 |
BOSSマルチエフェクターの中の位置づけとしてGX-100は、最上位機種GT-1000のひとつ下にあたります。
そのためスペックでは以下の面でGT-1000が勝ります。
・サンプリングレートによるサウンド
・フットスイッチの数(GT-1000:10個 GX-100:8個)
・アウトプット端子、センドリターン端子、外部コントロール端子の数
当然他の機器との組み合わせの自由度が高いわけですが、多くのユーザーには過剰ではないでしょう。
サンプリングレートの違いによるサウンドは、多くのレビュー動画でもGX-100との違いは少ないといった声があります。同じAIRDアンプだからでしょう。とは言え聞く環境やスペック面での違いが確かにあるので、録音で細部までこだわりたい人や、さらに上の音がある事を気にしながら演奏したくない人といった精神衛生的に気になるかもポイントになるでしょう。
一方GX-100の方が新しいのでカラーのタッチディスプレイの操作性の高さと、別売Bluetooth機能はGT-1000には無い機能です。
そして大きさについてはGX-100の方が奥行が55mm短いだけで、サイズと重さはあまり変わりません。
GX-100は2022年3月26日発売予定。BOSS製品は毎回初回分は完売になるのでご予約をおすすめします。
・GT-1では音が物足りない、スイッチ数に不満がある
・GT-1000の10万円超えは手が出ない
・ギターもベースも使いたい
・マルチエフェクターの設定が苦手
・Bluetoothで家の練習に使いたい
・BOSS最高級の音が欲しい
・ギターもベースでも使いたい
・センドリターン、外部スイッチが2つ欲しい
・フットスイッチ8個じゃ足りない