楽器店員のyosh(@yoshguitarblog)です。わたしが普段使っているギター全てに取り付けているチューナーをご紹介します。
・クリップチューナーのように目立たないし、外れないので紛失の心配がない
・反応速度も輝度も旧機種より性能は格段に向上したので買い替えもおすすめ
PW-CT-21とPW-CT-12の違い
PW-CT-21とPW-CT-12は取り付け方が少し異なります。
PW-CT-21はペグを固定しているネジを利用して取り付けます。取り付け用のネジはサイズ違いで2本付属しており、ほとんどのギターで新たな穴あけや埋めるといった加工が不要で、プラスドライバーのみで取り付けできます。
PW-CT-12は極小クリップで挟み込むように取り付けます。エレキやアコギ、ベースはもちろん、ヘッドが厚いクラシックギターにも使えるでしょう。
どちらの取り付け方でもしっかり固定されるので、ヘッドを振り回してもチューナーが外れて飛んで行ってしまう、ということはありません。
このサイズでこの取付方法は他のブランドでも販売されていない、唯一無二のチューナーです。
D’Addario PW-CT-21/PW-CT-12のメリット
メリット
①:超小型チューナーで目立たない
②:ずっとつけっぱなしで良いので家での演奏にも最適
③:安いチューナーの中でも感度は高い
④:クロマチックで変則チューニングにも対応可能
⑤:画面の表示角度切替
デメリット
①:超小型なので初心者にはおすすめしない
②:ステージでの視認性はやや低い
③:PW-CT-21は3:3ペグヘッドでは正面から少し見える
④:PW-CT-21はSperzelなどビスがないペグにはつけられない
⑤:PW-CT-12はヘッド正面からでも少し見える
メリット①:超小型チューナーで目立たない
チューナー本体をヘッド裏に隠すように取り付けすることで、オーディエンスからは見えません。ギターのデザインを損なう心配も無いです。
本体のサイズはチューナーの中でも最小クラスです。
メリット②:ずっとつけっぱなしで良いので家での演奏にも最適
一般的なクリップチューナーは手軽に着脱ができて便利ですが、逆に言えば簡単に外れてしまいます。
ヘッドにつけたままネックを振り回すと外れてしまったり、私のようなズボラな人間はチューナーをつけたままギターケースに入れて、外れてしまったり、外してどこにやったか忘れてしまったり、練習スタジオに忘れて紛失してしまうこともあります。
このダダリオのPW-CT-21とPW-CT-12は一度取り付ければ簡単には外れません。
ヘッドに取り付けたまま、ソフトケースへ出し入れしても外れることはありません。外すことが無いので紛失の心配もありません。
常にギターへ装着したままなので、家での練習もギターを手に取ってすぐにチューニングが可能です。練習を継続・習慣化するためには、ギターを弾き始めるまでにハードルをいかに下げるかも大事だと思っています。そういう意味でも非常に助かっています。
メリット③:安いチューナーの中でも感度は高い
市場相場価格もだいたい2,000円前後で、一般的なクリップチューナーと価格に大差はありません。
その上でチューニングの精度も問題ないです。BABY METALやMarty Friedmanなどのギタリスト大村孝佳氏も愛用しているほどの品質です。
弦を鳴らしてからディスプレイが表示される早さや感度も、モデルチェンジして向上しました。
ある程度の早さでフレーズを弾いても、音名表示がちゃんとついてきます。チョーキングで正しい音程まで上げる、という練習にも十分使えるレベルです。
また低い音にもしっかり反応してくれます。私の手元にあるGibson、PRSやMayonesといったギターでは6弦をローBまで下げても、問題なく反応してくれます。
一部ネットのレビューなどでは感度が悪いとの声もありますが、取り付けの位置(ネック側よりヘッド先の方が振動しやすい)や、ギターの鳴らし方も多少影響しているのかもしれません。多くのクリップチューナー同様に、多弦ベースの低い音になると反応が鈍る印象があります。
反応が悪い場合は、12フレットでハーモニクスを鳴らすと拾いやすかったりします。
メリット④:クロマチックで変則チューニングにも対応可能
チューナーはクロマチックで12音表示してくれるので、ギター、ベース、ウクレレ等楽器は問いません。
半音下げや1音下げ、ドロップチューニング、オープンチューニングなどの変則チューニングでも使いやすいですね。
加えて410〜480Hzの範囲でのキャリブレーションも設定変更可能です。
メリット⑤:画面の表示角度切替
音名の表示の角度を90度ごとに切替できます。
チューナーの取り付けの方向や、ご自身が見やすい方向を選ぶことができ、ユーザビリティもしっかり考えられていると感じます。
D’Addario PW-CT-21/PW-CT-12のデメリット
①:超小型なので初心者にはおすすめしない
②:ステージでの視認性はやや低い
③:PW-CT-21は3:3ペグヘッドでは正面から少し見える
④:PW-CT-21はSperzelなどビスがないペグにはつけられない
⑤:PW-CT-12はヘッド正面からでも少し見える
デメリット①:超小型なので初心者にはおすすめしない
これからギターを始めますというまったくの初心者が、最初に買うチューナーとしてはおすすめしません。
超小型ボディなのでディスプレイも小さいのと、演奏の姿勢にも慣れていないので、画面が見づらいと感じるケースがあるからです。
デメリット②:ステージでの視認性はやや低い
Polytune3やBOSS TU-3Wなど最近のペダル型チューナーに比べると、ステージなど暗所での見やすさは劣ります。
ただ先日ステージでも使って見ましたが、個人的には見づらいと感じるほどの暗さではありませんでした。
エレキギターだとミュート等の機能性からペダル型の方が使い勝手は良いですが、カフェやバーなどのライブでは問題ないと思います。
デメリット③:PW-CT-21は3:3ペグヘッドでは正面から少し見える
Gibsonの3:3のペグ配列では取り付けるベースプレートが干渉してしまうため、一番ネック側のビスにつけることになります。
その場合、本体がほんの少し正面から見えてしまいます。
とは言えついていることを言わなければ気がつかないレベルです。
デメリット④:PW-CT-21はSperzelなどビスがないペグにはつけられない
この点が不満な人はほとんどいないでしょうが、私は手持ちのギターのペグがSperzelだったためビスがなく、PW-CT-21が取り付けできませんでした。
これだけのためにビス穴を空けるのは流石に抵抗があったため、PW-CT-12の方を使っています。
デメリット⑤:PW-CT-12はヘッド正面からでも少し見える
PW-CT-12はヘッドに挟んで使うため、ヘッド正面から見ると少しクリップ部が見えてしまいます。それでも一般的なクリップチューナーに比べれば目立たないです。
2019年のモデルチェンジで変わったところ
どちらの機種も型番はそのままに、仕様が変わりました。
2019年のモデルチェンジで変わったところ
・音を拾う感度が抜群に上がった
・カラーディスプレイで視認性が上がった
・輝度が上がって暗所での視認性が上がった
・ビジュアルメトロノーム機能廃止
カラーディスプレイに目が行きがちですが、個人的には感度が抜群に上がった点が強調したいポイントです。
旧機種ではネック近くに取り付けた場合、6弦開放をCまで下げると拾えないことが多々ありストレスでした。新機種になってからはその不満は解消されました。
また旧機種は緑色1色のディスプレイ表示です。新機種はカラーであることに加えて明るさも向上しています。暗いところでもわりとハッキリ見やすいです。
新機種と旧機種の見分け方はディスプレイとボタンの形です。チューナーの感度と視認性の低さから旧機種はおすすめしません。中古品など購入の際はご注意ください。
旧機種には画面が一定のテンポでディスプレイが点滅する、ビジュアルメトロノームなる機能がありましたが、正直使い物にならない機能だったので無くなっても何の不満もありません。
これから買う人は新機種一択、旧機種を愛用している人も買い替える価値は十分にあります。
私は所有ギターの全部に使っています
手軽さに加えて感度も良く使い勝手も申し分なしでかなり気に入っています。私は持っているよく弾くギターにはすべてPW-CT-21か12のどちらかをつけています。
家で弾く際にギターを手に取ってすぐチューニングして、演奏できるというストレスの無さがギターを弾く頻度を上げてくれているとも感じます。
ギターを上達するために→練習時間を増やすために→ギターを弾くまでのストレスを減らす、という仕組み化に2,000円程度の投資と考えれば安すぎるってもんです。
ちなみにつけっぱなしにしてあっても、ギターに設置するところはプラスチック製なので、Gibsonのラッカー塗装にも反応していないので安心しています。
他のブランドでこのような取付方法のチューナーは無いので、迷う必要はありません。
・チューニングの度にクリップチューナーの取り外しが面倒
・クリップチューナーを紛失した経験がある
・ギターの外観を損ねずクリップチューナーを使いたい
・チューニングの度にクリップチューナーの取り外しが面倒
・ギターをケースへの出し入れする際にクリップチューナーを外すのが面倒
・ペグがネジ取付じゃないのでPW-CT-21が使えない