楽器弦最大手ブランドダダリオより、新シリーズXTが登場。これによりEXPシリーズは生産完了となりました。
旧コーティング弦のEXPシリーズや、strandbergの標準弦になっているNYXLシリーズなどで培った技術を総動員した全く新しいシリーズで、ピッキング時の強度や、ピッチの安定性が向上しているとのことです。
パッケージ
そして一番気になるのが、一番売れているコーティング弦Elixir(エリクサー)との違いではないでしょうか。
わたしもエリクサーユーザーのひとりとして気になりましたので試してみました。
【結論】音質重視派ダダリオXT 寿命重視エリクサー
結論から申しますと、
張りたてのギラっとした音質重視派の方はダダリオXT
長寿命重視の方はエリクサーがおすすめです。
その理由は各社コーティング方法に違いがあります。
コーティング方法の違い
コーティングの手法はエリクサー公式のこちらの動画がわかりやすいです。
今回のXT弦のコーティングもこの他社のコーティングの手法になります。
ダダリオ ・・・ワウンド弦にコーティングを施してから芯線に巻く
エリクサー・・・芯線にワウンドを施してから全体を覆うようコーティング
また、意外と語られていませんがプレーン弦にも違いがあります。
ダダリオ ・・・プレーン弦にもコーティング
エリクサー・・・錆びない材質Anti-Rust
寿命
で、上のエリクサー動画の通り、ワウンド弦をすっぽり覆ったコーティングの方が、汚れに強く長持ちするということなのですが、結果的に張りたてのギラついた感じがなくなります。
張り替え直後よりちょっと馴染んだ音が好きな人はエリクサーの方が良いですね。
またエリクサーは錆びないからと言って半年以上張り替えない方もいらしゃいますが、伸びてはいますのでサウンドは確実に劣化しています。この辺に無頓着な人も多いですね。そういうダメな弦を使わないようにするために劣化がわかりやすいエリクサー以外の弦にするという選択の仕方もいいかもしれませんね。
ダダリオXTの寿命はこれからしばらく使ってみてレビューします。
10日経過
(2019年11月27日更新)
1日1時間程度の演奏で10日経過しました。交換直後の生々しさはさすがにありませんが、ブライトさは保っています。光沢もあります。
1ヶ月経過
プレーン弦も含めて黒く錆びることはなさそうですね。
サウンドは流石にブライトさは落ち着いてきてます。
ただし、プレーン弦を摘んでなぞると曲がっている部分もあります。
なので私の体質では交換時期まで錆びる事は無さそうです。
触り心地、タッチ
エリクサーはフィンガーイーズをかけたようにツルツルです。コーティング薄めのOPTIWEBも滑ります。
ダダリオXTのタッチはザラザラ。エリクサーを長年使ってきたわたしには少し違和感があるほどノンコーティングに近い感触です。
あとエリクサーはピッキングスクラッチ音が出づらいですが、ダダリオはその辺も良好です。
まとめ
というわけで、弦交換の頻度を減らしたいけれど、ギラっとした生々しいサウンドが好みの方はぜひお試しください。
またエリクサーを使ってきた理由は弦交換の頻度が減らせることはもちろん、すこし馴染んだようなサウンドが”同じクオリティで長く続く”ところが好みだったりしたのでこの辺りも選ぶ基準にもなりそうです。